誰と組むか、は戦略の基本中の基本です。
日本はドイツと組みながら、ただの一度も同じ戦場で戦うことがありませんでした。いったいなんでまたナチスドイツなどと組んでしまったのでしょうか?特に、元々イギリスを範としていた海軍がドイツとの同盟にことのほか熱心だったのは不可解です。
それが一説によると、ドイツに駐在した日本帝国海軍の武官にはメイドという名目で現地女性があてがわれ、みんなへろへろになってしまった。この「ムフフ体験」が主たる理由ですっかり親ドイツになってしまったと。
まさか、これが同盟を結ぶ主たる理由ではないだろうとは思いますが、いずれにしても愚かな判断でした(坂本多加雄・秦郁彦・半藤一利・保阪正康『昭和史の論点』文藝春秋(初版2000年3月20日)第9章「日独伊三国同盟」のp126~p128)。
しかし2019年の今、ドイツとの同盟があり得ない愚かさと決めつけることができなくなりました。何しろ、財界エリートの経団連が「中国は我々を求めている。今がチャンスだ!」と今更中国と商売することに燃え、日本政府もそれを後押ししているのです。
1月13日になって、経団連がサイバーアタックを受けた2016年の事件が、アメリカ司法省が中国の国家安全省と繋がっていると断定している「ATP10」という中国人ハッカー集団のしわざであったことが確認されたとのニュースがありました。
経団連のシステムに入り込んだウィルスはPCやサーバーに次々と感染しながら2年以上も潜伏していたとのことです。
これでも経団連は米国との貿易戦争で苦しむ中国を助けるために、嬉々として中国企業の下請けをするのでしょうか?そして日本政府はそれを後押しするために通貨スワップを用意し実行するのでしょうか?
ナチスドイツと手を組んだかつての軍部を今の日本人は批判できないのかもしれません。
歴史は繰り返してしまうのでしょうか?
(山岡鉄秀:Twitter:https://twitter.com/jcn92977110)
image by: 首相官邸