袋叩きファーウェイ、隆盛アリババ。中国巨大企業で分かれた明暗

 

中国式国家資本主義は成功するか

こうして中国は起業ブームの揺籃期を脱し一挙に中国式資本主義社会を形成しているといえよう。しかもバックには中国という国家がついており、国家に有益とみれば中国政府自体が応援していくのである。いわゆる国家資本主義ともいうべき姿となって中国の企業、国家は成長期に入ってきたのである。ただ国家規制が強くなると息苦しくなりつまずく可能性もあるだけに、今後は規制と自由化をどう案配してゆくかが、中国の企業社会や資本の流入、社会や国民の成長の難しいカジ取りを迫られることになりそうだ。(Japan In-depth 2019年2月15日)

参考情報

なお、ファーウェイの次世代通信規格5G参入を巡り、英国の情報当局がリスクは管理可能だとの判断とフィナンシャル・タイムズ(FT)など複数の英紙が17日報じました。

これは、ファーウェイ製品の安全性を調べている英政府通信本部(GCHQ)傘下の国家サイバーセキュリティーセンター(NCSC)が見解を固めたものです。FTによると、5G網に導入しても安全保障上のリスクは抑えられると評価し、利用を一部制限すべき領域はあるものの、調達先の多様性を確保する狙いもあり全面排除しない方向で検討しているとのことです。

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ジャーナリスト。1942年生。慶応大学経済学部卒業後、毎日新聞社入社。大蔵省、日銀、財界、ワシントン特派員等を経て1987年からフリー。TBSテレビ「ブロードキャスター」「NEWS23」「朝ズバッ!」等のコメンテーター、BS-TBS「グローバル・ナビフロント」のキャスターを約15年務め、TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」に27年間出演。現在は、TBSラジオ「嶌信彦 人生百景『志の人たち』」出演。近著にウズベキスタン抑留者のナボイ劇場建設秘話を描いたノンフィクション「伝説となった日本兵捕虜-ソ連四大劇場を建てた男たち-」を角川書店より発売。著書多数。NPO「日本ニュース時事能力検定協会」理事、NPO「日本ウズベキスタン協会」 会長。先進国サミットの取材は約30回に及ぶ。

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【著者】 嶌信彦 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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