整え、認め、褒める。食事中の肘つきが直らない子供への対処法

 

でもそれには“治らない理由もあるんです。ですから私はこんな風にお返事をしました。

リューリューさん、こんにちは。パピーいしがみです。メール拝見しました。

 

娘さんがお箸を上手に使えるようになったとの事。すごいじゃないですか(^^)大人でもお箸を上手に使えない人は多いですから、必ず娘さんの財産になると思いますよ♪

 

そして、今回は「食事中にテーブルに肘をつく」というご相談でしたね。実は「テーブルに肘をつく」は、けっこう多くの家庭でもお悩みになっていて、なかなか改善しないようです。その為、食事中に「肘をつかない!」と頻繁に注意され、食事の度に嫌な雰囲気になってしまう…という事がかなり多くあるみたいです。

 

子供が食事中、肘をつかなくなるような画期的な方法があるか?と言えば、ない事も無いのですが、でも、その前に、今、お使いのテーブルと椅子を確認してみてほしいのです。長女さんは今、8歳とありましたね。とすると椅子に座った状態が肘をつくのにちょうどいい高さ、ではないかな?と思うのですがどうでしょうか?一般的に椅子やテーブルは大人用に作られています。その場合、子供が椅子に座って食事をしようとした場合、すでに肘が付く高さになっている事が多いのです。

 

例えば、座った時に手をテーブルの上に置いてみて、ちょうど肘がかかる高さだとしたら、肘をつくことはなくなりません。自然に付いてしまう高さなので、そのままの椅子とテーブルを使って肘をテーブルに付けないようにするってものすごく大変な事なんです。

 

そしてその高さは同時に、お皿に口を持っていきやすい高さでもあります。その時は背中は曲がり、姿勢が悪い、という事になってきます。ですから椅子が低くテーブルが高い状態こそが「テーブルに肘をつける」や「犬食い」の癖を作りやすくなってしまう“悪い環境”になっているんですね。

 

どうでしょう?リューリューさんのお宅では、そんな環境で食事をされていないでしょうか?

 

ちなみに、私が子供の頃は、畳に足の短い折り畳みのテーブルを置いて正座をしてご飯を食べていました。私の子供達が小さい頃もそうしていました。テーブルの高さが膝のちょっと上になるので、肘の付きようがありません。又、正座をしていると、かかとの上にお尻が乗る形になって、自然と背筋が伸びた姿勢になるので「肘をつく」という事がないのですね。

 

そこで、できましたら時々で結構ですので、座布団を敷いて低いテーブルで正座をして食べることをしてみてほしいのです。そこでは肘をついて食べる事は無いはずですから、沢山褒めてあげて欲しいのです。すると子供も「この状態だったら肘が付きにくい」という事が分かります。そんな経験をした上で、今の椅子に座布団を敷いたり、高い椅子に変えてあげると肘は付きにくくなる事が、親も、子供も理解できると思います。

 

どんなに「肘をつくな!」と叱っても、環境を整えてあげないと子供も修正しにくいしすぐに元に戻ってしまうのですね。なので、まずはテーブルと椅子をチェックしてみて、肘が付きやすい状態になっていないか?という事を確認し、修正してほしいのです。

 

そして、それでも肘をついてしまうのだとしたら、こんな対策もあります。それは「食事の最中に肘をつくのは良くないけど、腕が疲れたら机のヘリに手首を置くようにしてみたら?」と違った方法を提案してみるのです。是非、ご自分でもやってみてほしいのですが、肘をついて食事をするのは、とてもだらしなく感じます。

 

ですが、机のヘリに手首や手首のすぐ下を置いてもだらしない風には見えません。しかも、手を常に上げている時より、手首をヘリに付けている時の方がずっと楽で、背筋も伸ばしやすくなります。又、手首をテーブルのヘリに付けるようにすると、椅子をテーブルから少し離す必要もあり、自然に肘が付きにくくもなります。もちろんマナー的にも問題はありません

 

なのでまずは、テーブルと椅子の高さをチェックして、子供にとってテーブルが高すぎないか?(椅子が低すぎないか?)を確認して頂き、椅子が低かったら高い椅子に変えたり座布団などで調整する事。

 

次に、時々で結構ですから、低いテーブルに正座をして食事をする機会を作って、正しい姿勢を褒めてあげる事。

 

最後に、「テーブルのヘリに手首を置くようにしてごらんと提案し椅子をテーブルから少し離す事。

 

以上、この3つをやってみて頂けますか?

 

そして注意喚起の仕方にもちょっと工夫をしてみてください。癖になってしまっていると、ある日を境に肘をつく事が全くなくなるという事はありません。ゼロになっていないからと言って「ほら肘!」みたいな言い方をすると、子供も「うるさいな」と思って「直そう」という気持すらなくなってしまいます。

 

ですから少しでも減ってきたら「この頃、肘をつくことが少なくなってきたね♪」とか「肘をつくことが減ってきてうれしいよ(^^)」のように、「良くなってきているよ、意識しているんだね♪」とその姿勢を認めてあげるようにしてほしいのです。

 

肘をつきにくい環境に整えて肘をつかないように意識している事を認め頑張っている姿を褒めてあげる。それで肘をつくことは減っていくと思いますので、是非、やってみてくださいね♪>

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