米国で成功した日本企業に共通する「変わり続けること」の重要性

 

少子高齢化、国内市場縮小の今、日本企業にとっての「海外進出」は、いまや、避けては通れない道になってきました。15年前だと、「できたら、ニューヨークでもやりたいんだよねぇ」とか、「夢は、ニューヨーク支店!」と言ってりゃ、よかったけれど、そうもいかなくなってきました。

より具体的に、より戦略的に検討する必要が出てきた。そんな時代になりました。(これ、企業だけじゃなく、個人も一緒です。将来、なにかニューヨークでやってみたい、と思う方は必読だと思われます)

まず、最初に。まず真っ先に、しなきゃいけないことは、気持ちのリセットです。「世界レベルで戦おう!」とか、熱く気合いを入れようって話じゃありません。だからと言って、「今、NIPPONは世界的ブーム、絶対に需要がある!」と意味のない、ポジティブシンキングで安心しよう!と言ってるわけでもありません。むしろ真逆です。

『実態のない「クールジャパン」って言葉に、精神的に依存するな』

ということです。

進出を考えているお客さんの話を聞くと、まず、最初に違和感を覚えるのは、自分たちのサービスが、商品が、まずは無条件でニューヨーカー他、アメリカ人に受け入れられると、根拠なく信じているということです。もちろん、自信があるから進出、展開を考えたわけで、自信がないよりはあった方が、そりゃあいい。

個人も同じです。自分の描いた毛筆の作品が、自分の編んだ和装の雑貨が、自分の描いたイラストレーションが、ニューヨーカーはみんな大喜びする、と思い込んでいる。それはそれで結構なことなのですが、まだ未踏の段階で、そこまで確信めいたモノを持っているのは、なぜか。おそらく、テレビ等のメディアによるもの、そして知り合いの体験談から、そう思い込んでいるのだと思います。「世界は、みーんな、日本発祥のモノが大好きだ」と。

当たらずとも遠からず、ではあると思います。もちろん一定数、とにもかくにも「日本好き」なアメリカ人はいます。でも、当たり前ながら一定数です。韓流ドラマが日本で流行っているからと言って、日本人が、のきなみ、みんなキムチが大好きと言われても困ります。

なにより、その「日本好き」が奇抜なほどのコスプレをするから、カメラ的にも映えて、テレビが、雑誌が特集する。一律、流行っているから特集するわけではなく、その「個」にインパクトがあるから、取り上げられる。アメリカ人、全員が全員、例の「クールジャパン」にのっかてるわけではありません。当然だけど。

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