「これ常識です」と言う販売員のいる店に客が入らない当然の理由

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立ち寄ったショップの販売員が、どういうつもりか「上から目線」でものを言ってくる…。このような状況、あまり気分がいいものではありません。しかし、「そんな店員が少なくない」というのは、接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさん。坂本さんは自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で今回、お客様に対する「上から目線」が招く状況と、そのような態度に陥らないため常に気を配るべきことを記しています。

上から目線の人

何かにつけて、上から目線でものを言ってしまう人はいます。

自分が経験してきたからそうなっているのか、相手に対してマウントを取りたいからなのか、それとも、何の意図もなく、自然とそうなってしまっているのか。理由は様々ですが、相手に対してついつい上から目線で話してしまう人というのは、世の中にはたくさんいるものです。

まぁそれが、お医者さんとか、教員だとか、いわゆる先生と呼ばれる立場の人なら、まだ少しは話もわかります。基本的に、「何かを教える」という立場に当たる人たちですから、自然とそうなるのもうなづける話ではあります。

ですが、販売員という仕事においては、こうした上から目線は、やはり避けるべきことなのではないでしょうか。

「販売員が上から目線?どういうこと?」と感じる人もいるかもしれません。ものを買ってもらう側の人なのですから、普通に考えると、上から目線でいられるはずはないのです。

ですが、時折そういうタイプの人に出会うことはあります。

接客を受けていると、「いや、それはですね。これこれこうなんですよ。知りませんか?」「こういうのは常識ですよー」「ウンウン。私は経験ありますけど、それはつまりこういうことなんです」などのように、本人には自覚がなくても、相手(お客様)に対して上から目線に感じられる話し方や口調になっていたりするわけです。

場合によっては、初めましての新規のお客様にそういう態度や口調で接してしまう人もいます。

何度も言いますが、相手が教えを請う立場なら、それもまだ話はわかります。とはいえ、販売員はあくまでも販売員です。お客様に何かを「教えてあげる」という意識ではなくて、「知ってもらえると嬉しいとか、もっと楽しんでもらえるようにとか、そうした意識で接するべき立場なんです。

なのに、自分の知識をひけらかそうとしたり、お客様に「教えてあげよう」という意識が前に出てしまうと、上から目線の、単なる嫌な奴になりかねません。そんな販売員のもとに集まってくるお客様なんて、ほとんどいるはずもありません。

昔、ラーメン屋が増えて、テレビの露出が増えた時期に、やたらとお客様に対して、上から目線で「最初はスープから」「そんな食べ方をするなら出て行ってくれ」というような接し方をしているお店がいくつかありました。その当時は、それでも、「有名だから」という理由で集まってくるお客様はいたのですが、今となっては、そんなお店はどこにも残ってはいません。結局、誰も行きたいとは思えなくなるのです。ショップでも似たようなことが起こっているとしたら、同じ道を辿ることになるでしょう。

上から目線の怖いところは、本人には案外自覚がないということです。ですから、教育をする側の人たちは、その辺りもきちんと伝えていく必要がありますし、わかってもらえるように話をすることも大事です。もちろん、自分自身でも、「この言い方は大丈夫なのか?」と気付ける感覚を持つ努力は必要ですよね。

上から目線でお客様と接するようなことがないか、普段の接客を思い出して、考えてみてください。

今日の質問です。

  • 上から目線に感じられる接客とは、どんな接客だと思いますか?
  • 自分の接客が、お客様に上から目線だと感じられてはいないか、チェックしてみましょう

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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