新型コロナウイルス対策としてテレワークを導入する企業が増加していますが、パソコンモニターを通して行われる会議等で、提案事項や意見の伝わりづらさを訴える声も多く聞かれます。一体どこに問題があり、どうすれば解消できるのでしょうか。今回の無料メルマガ『ビジネス真実践』では著者で人気コンサルタントの中久保浩平さんが、テレワーク時代の「伝える力の付け方」をレクチャーしています。
テレワークだからこそ必要な伝えるスキル
テレワークを実施されている会社も増えてきていますが、PC画面でのやり取りの中で対面とは違いニュアンスがうまく伝えられなかったり、意図していることとは微妙にズレて伝わってしまったり…なんてこともあるのではないでしょうか。
そんなテレワークだからこそ伝えるスキルは今まで以上に重要だったりします。例えば、他人のプレゼンを聞いていてこんな風に感じたことありませんか?「で、結局なにがいいたいの?」と。
これは、プレゼンターが話しを進めるうちに「あっ、これも言っておかなくちゃ」「これも大事だから伝えなきゃ」と思い、テーマから脱線し相手の聞きたいことからドンドンとズレていってしまうというパターンが大半です。なので、相手に肝心なことが伝わりません。
また、上司に結果を報告するとき。良い結果のときには、やたらと尾びれ背びれをつけていかに自分が頑張ったか、ということを訴えかけたり。悪い結果のときには、いかに自分には非が無かったか、ということを力説したり。これでは報告を受ける上司には、無駄な情報によって肝心なことが伝わらない、ということが起こります。
相手との対話の中で、伝える側は、あれもこれもと付け足していくと、本来伝えなきゃいけないことが伝わらなかったり、意図とは違った解釈をされたまま伝わったりなどの弊害が起きます。
社内であれば意思疎通がスムーズでなくなる、正当な評価が出来ない、などということにもなりますし、社外に対してであれば、訴求力が弱まったり、顧客への信頼性を弱めてしまったり、などの損害もあります。テレワークだと対面より顕著です。こんなことにならないようにするためにも無駄な情報を付け足さないことがベストです。
では、きちんと相手に肝心なことを伝えるためにはどんな工夫が必要でしょう?その1つとして…説明や報告の際には、伝えなくてはならないことを考える前に、伝えなくていいことを考えておきます。つまり、言いたいことではなくてこれは言わなくていい。「絶対言わない」というものを先に決めてしまうのです。こうすることで、自ずと伝えるべきことがシンプルになりぶれずに相手にも意図が伝わるでしょう。
ということで、「何が言いたいの?」、そんな風に思われないようにするためにはあなたならどのような工夫をしますか?その工夫を日々から取り組むことで否応なくプレゼン力、テレワーク力は高まります。
■今日のまとめ
「余計なことを付け足すから相手に伝わらない」
- 相手から「何が言いたいの?」と思われないようにするためにはどのような工夫ができるか?考えノートに書く
- 書き出したことを今日からテレワークで実践する
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