問題はそれだけにとどまりません。日本の感染症対策の専門機関である国立感染症研究所では、研究者が312人(2013年)から294人に削減され、そのうち任期付きが44人で常勤は3割程度です。おまけに厚労省職員の53%が非常勤職員で、他省庁と比べても非正規率は高くなっています。
つまるところ、効率化を進めてきたことで今回のような感染症などの危機にまともに対応できないほど脆弱化していたのに、国の対応はスピード感もなければ、どこか他人事で。危機管理能力が著しく欠如していることが、さまざまな混乱をもたらしているのです。
コロナ感染は第2波、第3波も予想されているので、とにかくそれに耐えうるだけの準備を確実にやってほしいです。
みなさんの意見もお聞かせください。
image by: 首相官邸
※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2020年5月13日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。
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