なぜメッシはバルセロナを退団するか?新監督に剥奪された「特権」とは

 

「特権は終わった。」

「先日のCLのバイエルン戦で2対8と大敗したこと」ならびに「今回のFWメッシの退団」でバルセロナの時代が終わったことを痛感するが、33歳という年齢を考えるとクラブは「次の時代に向けて進まないといけない。」と判断したのだろう。

新たに監督に就任したクーマン監督はFWメッシに対して、「このチームにおける特権は終わった。チームのためにすべてを尽くさなければいけない。私は柔軟性に欠けるきらいがある。君はチームのことだけを考えていく必要がある。」

と話したと言われている。「どこまで事実なのか?」は分からないが、これに対してFWメッシが激怒してフロントに対して退団を伝えたという話である。

運動量が少なくてほとんど守備をしない。」と言われるFWメッシに対しても特別扱いしないことを公言したことが亀裂の要因と言われるが、「走らないFWメッシ」に対しては批判の声も少なくはなかった。バルセロナが圧倒的にボールを支配できる試合は問題にはならないがバイエルンなど強豪と対戦するときはウイークポイントになってしまう。最近のFWメッシは「諸刃の剣」である。

当然のことながら、「これほどの成績を残している選手なので守備をしなくてもOK」と考える人も少なくない。また、「うまく休みながらプレーをして、肝心な場面で力を発揮できるのはさすが」と評価する人もいる。

これだけの結果を残している選手に対して、守備での貢献度をあれこれ言うのはおかしい。」という人もいるが、個人的な考えを述べると「FWメッシほどの能力の高い選手があれだけ動かないのは勿体ない。」と思う。20代中盤あたりまではもっと運動量があったが20代中盤あたりから極端なほど動かない選手になった。

FWメッシの守備意識や運動量が「サッカー選手としての最低レベル」でもあったならば、もっとバルセロナはタイトルを獲得できただろうし、アルゼンチン代表はもっとW杯やコパ・アメリカなどでいい成績を残しただろう。(もちろん、FWメッシのゴール数やアシスト数は幾分かは減ったと思うが…)

アスリート能力も高い選手だからこそ、極端なほどの省エネなプレースタイルに落ち着いたことは残念に感じるが、どのクラブを新天地に選ぶのか?また、新天地でどのくらいの数字を残せるのか?は興味深いところである。

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