【書評】野村克也の閃き。なぜ捕手だけファウルグラウンドにいる?

 

野村は「なぜキャッチャーだけがファウルグラウンドにいるのか」を考えた。守備についたとき他の選手はみなフェアグラウンド内に立つが、キャッチャーだけはフェアグラウンドの外に座っている。ひとりだけフェアグラウンドに入ってはいけないということは、何かを暗示しているのではないか。そして、「外から協力する」という意味だと理解した。

「ひとりだけ他の野手とは反対を向き、一歩引いたところからマスク越しに試合を俯瞰してシナリオを練る。それがキャッチャーなのだと。つまり、表に出てはいけないのがキャッチャーで、あくまでも黒子、縁の下の力持ちであるべきなのだ」。さらに「キャッチャーは監督の分身である」とも。

いや、面白いことをいうなあ。野球好きにはたまらないいい話が出てくる。この本も出典書籍・雑誌一覧が巻末にある。野村が一から書いたのではなく、OKを出す程度の関与しかないだろう。まあ、面白いからいいけど、本作りを舐めているぞ。それにしても、往年の名選手の名前が出てくるが、今の若い野球ファンはぜったい知らないぞ。野村克也の名前で狙う読者ターゲットは老人だろう。まあ、いいけど。

編集長 柴田忠男

image by: Sean Pavone / Shutterstock.com

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