これからの食の分野は、こだわりを持つ人が増えるので、「米のことを教えてくれる米屋」に人は集まる、と考えたのです。そこで店主は、米へのこだわりをアピールする方法やイベントなどを企画し、「ファン(顧客)」を創っていったのです。その策とは……
- お客さまの注文によって、その場で精米する量り売り
- 少量でも、配達すること
- お米の返品・返金の制度
- お客さま向け新聞の発行
- パッケージのデザイン変更
- 料理教室の開催
- チラシによる、お米情報の提供
- 有機農法の田植えツアー
- 地域の若手米穀店主との勉強会
- 産地とのタイアップによる、オリジナル米づくり
- 料理に合わせて選べる、多種類のお米の用意。
このように、お客さまの立場に立った販促策を実施することで、どんどんお客さまが増え、売り上げも急上昇していったのです。
お客さまは、大手スーパーには、“そこそこ”しか求めません。個人経営のお店が、きめ細かな策を講じれば、お客さまは必ずやって来ます。日本人のお米に対するこだわりは、非常に強いものがあります。そこを考えれば、スーパーに勝てます。大手スーパーでは、これほど細かな対応は取れないのですから。
この米穀店が講じた策は、他の業種でも実践できることです。それほど大きな投資をしなくてもできることばかり。そのままマネしろ、と言っているのではありません。ただ、手遅れになる前に動き出して欲しいだけです。
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