立地が悪く駐車場なし。それでも町のお米屋さんが生き残れた戦略

 

これからの食の分野は、こだわりを持つ人が増えるので、「米のことを教えてくれる米屋」に人は集まる、と考えたのです。そこで店主は、米へのこだわりをアピールする方法やイベントなどを企画し、「ファン(顧客)」を創っていったのです。その策とは……

  • お客さまの注文によって、その場で精米する量り売り
  • 少量でも、配達すること
  • お米の返品・返金の制度
  • お客さま向け新聞の発行
  • パッケージのデザイン変更
  • 料理教室の開催
  • チラシによる、お米情報の提供
  • 有機農法の田植えツアー
  • 地域の若手米穀店主との勉強会
  • 産地とのタイアップによる、オリジナル米づくり
  • 料理に合わせて選べる、多種類のお米の用意。

このように、お客さまの立場に立った販促策を実施することで、どんどんお客さまが増え、売り上げも急上昇していったのです。

お客さまは、大手スーパーには、“そこそこ”しか求めません。個人経営のお店が、きめ細かな策を講じれば、お客さまは必ずやって来ます。日本人のお米に対するこだわりは、非常に強いものがあります。そこを考えれば、スーパーに勝てます。大手スーパーでは、これほど細かな対応は取れないのですから。

この米穀店が講じた策は、他の業種でも実践できることです。それほど大きな投資をしなくてもできることばかり。そのままマネしろ、と言っているのではありません。ただ、手遅れになる前に動き出して欲しいだけです。

image by: Shutterstock.com

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なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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