流出なら企業存続の危機に。正しい個人情報取り扱い同意書の作り方

shutterstock_129776726
 

企業にとってさまざまな問題にもなり得る個人情報の取り扱いには、厳重に注意しなくてはなりません。今回の無料メルマガ『食品工場の工場長の仕事』では著者の川岸宏和さんが、知っておかなければいけない個人情報保護について解説し、取り扱い同意書や誓約書の文例について紹介しています。

個人情報の取り扱いについて

入社時の履歴書、非常時の連絡先などの個人情報の取り扱いについて、みなさんの工場では、どのように管理していますか。

私の経験でも、個人情報を見ることが出来る責任者が、バイトの女子大生の住所をメモして、一人暮らしのアパートの玄関先で待ち伏せをしていた例、女性の携帯電話の番号をメモし、何度も携帯に電話し続けた例などがありました。

工場長、総務などの個人情報に触れる機会のある方については、個人情報の取り扱いについての誓約書を取り交わす必要があります。誓約書を取り交わした方が、もし個人情報を他の目的で持ち出した場合は、懲戒解雇出来る旨を記載することも検討する事をお勧めします。

また、酒気帯び運転を行った場合は、「懲戒解雇されてもかまいません」と言う誓約書を毎年、従業員と交わしている所もあります。同じように、個人情報を私的に使用した場合も「懲戒解雇されてもかまいません」と言う誓約書を、個人情報に触れる可能性のある、従業員と交わす事も検討が必要です。

個人情報をサーバーに保管する場合は、アクセスできるパスワードを設定し、誰がログインしたか、ログ管理を行い、ログブックの作成を行う事が必要です。個人情報が管理されているサーバーには、インターネット回線をつなぐ事は、避けるべきです。個人情報を閲覧出来るパソコン、文章での個人情報が保管されているロッカーなどは、監視カメラで監視し、パソコンの稼働、ロッカーの開け閉めなど、閲覧された場合は、自動で、記録が残るようにすべきです。

──────────────────────────────

■個人情報取り扱い同意書の例

○○工場(以下「当社」)では、お預かりした個人情報について、以下のとおり適正かつ安全に管理・運用します。

1.利用目的
当社は、収集した個人情報について、以下の目的のために利用いたします。
・災害、労災発生時などの緊急連絡のため

2.第三者提供
当社は、以下の場合を除いて、個人データを第三者へ提供することはしません。
・法令に基づく場合
・人の生命・身体・財産を保護するために必要で、本人から同意を得ることが難しい場合
・国の機関や地方公共団体、その委託者などによる法令事務の遂行にあたって協力する必要があり、かつ本人の同意を得ることで事務遂行に影響が生じる可能性がある場合

3.開示請求
貴殿の個人情報について、ご本人には、開示・訂正・削除・利用停止を請求する権利があります。手続きにあたっては、ご本人確認のうえ対応させていただきますが、代理人の場合も可能です。詳細については、以下「個人情報相談窓口」へご連絡ください。

個人情報相談窓口
〒○○○-○○○○
東京都新宿区西新宿○-○○-○○

問い合わせ窓口
TEL:○○○-○○○-○○○○
FAX:○○○-○○○-○○○○
E-mail:○○○○@○○.co.jp

以上

私は、上記の個人情報取り扱い事項について同意します。

令和○○年○月○日

本人署名 _________印

──────────────────────────────

print
いま読まれてます

  • 流出なら企業存続の危機に。正しい個人情報取り扱い同意書の作り方
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け