私も大学で講義をしていると、対面よりも、ZOOMなどパソコンを通して講義をする方が目が疲れたり肩が凝ったりします。
このように、知らない間に溜まってしまった疲れがあるかどうか自分で気づかせてくれるものがあると、ちょっと休もうとか、まだ大丈夫だなという基準になります。
この商品の“機能的”な特徴は、成分を蒸気にするという技術なのですが、今回はその機能に、この「自分に合った休憩時間のお知らせをしてくれる」という機能を付加しています。
1つのデバイスで、リラックスできることと、自分にマッチしたひと休みの仕方を教えてくれる、という2つの効用が得られる「新結合」になります。
特に、ここ1年半で私たちの生活が大きく変わり、見えないストレスが溜まっている人たちも増えています。
そんな中、自分では気づきにくい溜まった疲れで、仕事の効率が悪くなってしまうことも多いはず。
その辺りの「隠れたニーズ」に目をつけたところが、この会社の目利き力、と言えます。
モノや情報が溢れている今の時代、なかなか製品の特徴だけでは売れません。かといって、世の中にない、画期的な新製品を開発することは、そう簡単ではありません。
しかし、このZORNのように、製品に新しい「コト」という価値をくっつけることで、ユーザーにとって、新しい休憩のスタイルを取れるようになります。
どうしても価格競争になってしまう、新しい顧客が獲得できない、という売れない問題を抱える企業も多いと思います。
そんな時はこのZORNの事例のように、市場で困っている人が多くいる状況はないか、という市場機会があるかどうかを見極めるといいでしょう。
また、今手持ちの製品やサービスに、顧客問題を解決できるモノやコトを追加できないか、を考えてみることをおすすめします。
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