都議選で記録した“過去最多”を報じようともしなかった日本の大問題

 

男女平等度の指標となる「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本がビリグループ常連国なのはご承知のとおりです。特に、政治分野の遅れが大きく、2021年版の政治参画分野で、日本は156カ国中147位と、先進国では異例の低さとなっています。

日本で唯一、男女の分け隔てなく“正当に個人が評価されている”自治体が大阪府島本町です。かつて、町長が教育委員に女性を起用したこの町では、2009年には定員14人のうち、7人が女性と男女半々になり、その後も女性議員比率約40%以上をキープし、現在も半数となっています。

女性が組織に多い自治体、団体、企業に共通するのが、ザワザワ感です。悪い意味ではなく良い意味で、ザワザワしていて、自由にものを言う空気があり、笑いが多い。

こういった空気感は、講演会場でも顕著です。男性だけの会場だと一目で誰が上司かわかりますが、女性が多いとそれがわからない。メンバー同士の距離感が近く、無駄な緊張感が存在しないのです。

私は「クオーター制を議論すべき」という意見を繰り返し発信してきました。クオーター制を反対する人は決まって「男とか女とか関係なく能力で判断すべき」と反論します。

そういう人に聞きたい。男性には「地位が人を作る」という言葉を使うのに、なぜ女性には使わないのか?

クオーター制で女性の割合を30%にし、40%まで引き上げれば、女性たちも言い訳ができなくなります。女性も男性も関係なく、すべてのメンバーが能力で判断される可能性が高まるのです。

女性も色々、男性も色々、女性や男性という「性差」で一括りにするのがいかにバカバカしいことか。「競争力を高める」ことに異を唱える人は滅多にいません。ならば、クオーター制は一考に値するのではないでしょうか。

選択的別姓でさえ、議論を辞めちゃうのですから…難しんですかね。一体何が???

みなさんのご意見、お聞かせください。

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