我が子を「一歩下がって見る」目が大事
4.個人内評価法
前項の「成長評価法」は時間軸による評価だが、個人内評価法は、その子の中でいいことを見つけてほめる方法だ。
たとえば、勉強で理科が比較的できるならば、たとえ他の子より成績が悪くてもほめる。算数が苦手でも、計算ができるならば、「計算が得意だね」とほめる。
やはり、他の子と比較せず、その子の中で、いいことを見つけようとすれば、いくつもほめることは出てくるはずだ。
5.一歩下がり法
「ほめようにも、我が子には得意なことがない」という親もいるが、毎日、元気で過ごしているだけでもすばらしいことだ。
字が雑だと言っても、字が書けるだけでもすごいことだ。これは冗談で言っているのではなく、本当にそうなのだ。
親は、わが子ができることに対しては「できて当たり前」と思ってしまうことが多いので、ほめられない心境になってしまう。
つまり「当たり前」と思うと、さらに先を見て、欠点ばかりに目が行ってしまう。
たとえば、字が書けることより、雑なことが目についてしまう。
親のイメージや願いは子どもとは無関係に勝手に進んでしまうものだが、一歩下がって見つめると、ほめる要素はたくさん出てくる。
上を見ればきりがない。勉強ができない、成績が悪いと言っても、ちゃんと字は書けるのだから、あわてることはない。