サービスを受ける企業側は、生産性が上がり、アシックス側もデータを定期的に提供することで、靴やグッズを販売するという売り切りの商売から、継続して買ってもらえる、サブスクのようなビジネスになります。
そしてさらに、物販だけではなく蓄積されたデータと、その活用のノウハウは、模倣が困難な「知恵」として、社内に蓄積されます。
こうなると、他の会社に真似されにくくなるため、持続的な競争優位が保てるので、顧客の維持もでき、忠誠心が上がります。
つまりブランド価値が高まるのです。
アシックスの場合、靴を売る会社ではなく、「生産性のアップ」を売る会社に変わってきているのです。
このように、ITでものに加えてデータを合わせて売る、という動きは広がっています。
先日は清水建設も、ビルにデータを入れて、その上でアプリを動かすことで、セキュリティのための監視ができるようにしたり、空調をコントロールしたりできるようにしています。
EV車にもインターネットがつながって、ナビが案内してくれるようになるでしょうし、モノ単体ではなく、ソフトと一緒に販売する時代に、なってきています。
こうなってくると、企業の営業の方法も、これまでとは違う考え方で、顧客の先をゆき、提案できる、マーケティング思考が必須になります。
その意味でも、これからの市場を占う、興味深い事例です。
(※本記事は、メルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』2022年2月8日号の一部抜粋です。続きをお読みになりたい方は、ご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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