戦闘を美化するプーチン「5月9日マリウポリで軍事パレード」画策の異常

 

今言ったようなことを素材に考えてみると、一つにはこの戦争は終わりようがないという感覚を持つのですね。というのは、ロシアはずっと攻撃し続けるでしょうし、ウクライナの側は…ウクライナもロシアも次第に損耗していくわけですが、いわゆる西側から限りなくというか、膨大な支援が続くわけでしょう。

そうすると、もしかすると、今ウクライナに対する軍事支援の根拠地となっているポーランドですよね。ポーランドを通って武器が入ってくるということをロシアがどう考えるのか。ロシアは当然、軍事援助をやるなと言っていますが、ポーランドを直接攻撃する可能性がある。似たようなことでバルト3国とか、NATOの他の国々、ウクライナ支援に関わっているNATOの国々がロシアから攻撃を受けたとすれば、これはNATO軍が参戦することになりますよね。

そう考えると、今確かに武器供与という格好なんですが、すぐにNATO対ロシアという戦争になりかねない。そのような性質を帯びているということだと思います。そこですぐに核兵器の話になるのかどうかは分からないのですが、これは「第三次世界大戦」ですよね。そのイメージは割とスッと行ってしまうので、非常に恐ろしいなという気がしています。もちろん、ロシアはNATOと通常兵器で戦えば勝ち目はないですから、今度のことを見ても分かりますけれど、東京新聞の稲熊さんが言われていたようにロシア軍は弱いと、もちろん、今回のような、第二段階と言っているような今の戦いをすれば、大量に軍を集中して一気に押し寄せるみたいな、土一揆的な戦い方ですけれど、損害もものすごく大きい戦い方ですけれど、そのような戦い方で一応の勝利を収めるのであれば、ロシアは比較的得意にしているのかもしれませんが、そんなことですよね。

だから出来たらNATOとは戦いたくないはずです。でも、ピンチになってきたら分からないですよね。直接ポーランドを攻撃したり、核兵器をどこかで使ったり。その可能性は十分にあるような気がしています。結局、この戦争が終わるために何が必要かというと、ロシア軍の敗走、ロシア軍の撤退、そうならなければ戦争は終わらないわけですよね。

「この戦争」と言っているのは、2022年2月24日に開始された戦争ではなくて、2014年、クリミアの時からずっとつながっている。東部2州のところでは親露派勢力、ルガンスクトとドネツクの人民共和国でしたか、承認したところ、その勢力とウクライナ軍との戦闘はずっと続いてきたわけですよね。波が色々ありつつも。そのなかで、今度のようなロシアの直接侵攻となり、このような事態に立ち至っているということになりますね。ウクライナ側からすれば、領土を奪われているわけで、ロシアを完全に追い出すまでは戦いが終わらないことになりますよね。

そのウクライナが今どのような状態かというと、国内の避難民、現状まだ安全なところもあるのだと思いますが、大きいところは全部ロシア軍に攻撃されていますけれど、国内避難民は770万人。770万人ですよ。横浜市が2つ分くらいですかね。人口だけで言うとね。そして、国外に避難している人たちが500万人。併せて1,200万人~1,300万人くらいがこの戦争を機に避難している状態。通常の日常生活が送れない状態にあるわけですね。その中には日本に来ている6百数十人の人たちもおられるということになります。というところで、毎週話す内容が酷いものになってきていると思わざるを得ないのですが。

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