根底に歴史的な繋がり「台湾文学」が日本人に受け入れられるワケ

 

つまり、台湾と日本とでは社会で注目されている話題がとても似ているということではないかと思います。

たとえば、朝比奈あすか氏による『翼の翼』という作品は、中学受験をする息子を持つ家族の喜怒哀楽を描いたもので、ヒット作となりました。それを受けて、8年前に台湾で出版された呉暁樂氏の小説『你的孩子不是你的孩子(子供はあなたの所有物じゃない)』が、秋には日本で翻訳版が出版予定です。

冒頭にご紹介したミステリー作品も、純粋にミステリーとして素晴らしいという以外にも、日本人に理解できる社会的背景があるからこそ、これほどまでに受け入れられるのではないでしょうか。

台湾社会は、主に日本時代に社会の基盤が形成されました。その後もずっと、日本は台湾のお手本でした。そんな台湾社会と日本社会には、社会の構造や価値観など、様々な面で共通する部分がたくさんあります。

台湾ブームだから、グルメもエンタメも人気があり、その流れでの台湾文学なのではなく、台湾文学が日本人に受け入れられるのは、日台関係の根底に流れる歴史的な繋がりがあるからだと私は思っています。

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