4月6日に発生した自衛隊ヘリの墜落事故から約2週間。懸命な捜索が続けられていますが、未だ不明者全員の発見には至っていません。この事故に関する「陰謀論」を取り上げているのは、ジャーナリスト・作家として活躍中の宇田川敬介さん。宇田川さんは自身のメルマガ『宇田川敬介の日本の裏側の見えない世界の話』で今回、「撃墜説」を振りかざすことが何を意味するのかについて解説するとともに、陰謀論的言説を唱える向きに対して否定的な姿勢を示しています。
自衛隊ヘリ墜落事件と「陰謀論」
軽々しく撃墜などと言わない方が良いのでは
陰謀論の人々は、何が楽しいのか、「他と変わったことを言いたい」という目立ちたがりの精神があるのかもしれません。
しかし、例えば今回の件で「撃墜された」というようなことを言った場合、それはどのようなことを意味しているのでしょうか。
私自身は「撃墜」ではないと思いますが、一応そのようになった時の場合何が起きていたのか、ということを見てみましょう。
まずは「撃墜の主体」です。
潜水艦であるのか、または、他の航空機であるのか、まあ、どの国とは申しませんがなんとなく、そのような話が出てくるのではないかと思います。
SF漫画であれば、時空を越えたり、突然何かが現れるなどと言うこともありますが、ここは現実社会ですからそのようなことはありません。
同時に、下が海であるので、「漁船」などから発射されない限り「陸上」ということは考えにくいのではないかと思います。
そのように考えれば、潜水艦か航空機、または宇宙からというような話になるのかもしれません。
宇宙からということ以外であれば、航空機、潜水艦が我が国領空領海の中に入り武器を使用したということになります。
逆に言えば、「日本の海は、宮古島の湾内まで、全くレーダーも何も効かない」ということを意味しています。
同時に、そのヘリコプターに師団長が乗っていたというために狙われたということになれば、当然に「その飛行計画をどこかが事前に漏洩させ、そのうえで、その計画に有った飛行ルートで狙った」ということになります。
つまり、自衛隊の中に裏切り者がいて、外国に味方しているスパイがいるということを意味しています。
日本はそのような国なのでしょうか。
次に、その方法ですが、ミサイルであれば爆発してしまいますから、そこは大きな問題になります。
一方、それ以外の物であれば、例えば機銃等であれば、同様のことになりますが、それほど推進力や飛距離(射程)があるような物を作ることができません。
自分で推進力を維持できるものではないと、そこは「距離(射程)」の問題が出てくるのです。
このように考えれば、「そのような新兵器ができた」可能性があるということになります。
では、そのような情報がないということになったのです。
同時に、相手は「攻撃の意思がある」ということになります。
陰謀を叫ぶ人は、それならば、その陰謀に対してしっかりと対策を提言すべきではないでしょうか。
もちろん本人が防衛に動くことや情報を入手することも当然です。
実際に、そのような話になるのでしょうか。
この記事の著者・宇田川敬介さんのメルマガ