元Google執行役員が語る、ジャーナリストの堀潤が「論破」を憂慮する理由

 

それはファクトか? オピニオンか?

さっきからカタカナが多いのですが、「ニュースって何?」「人がしゃべるって何?」ということを簡単に定義すると、人がしゃべることって「ファクト」と「オピニオン」からなっているのですよ。

つまり、だれが言っても変わらないのが、事実である「ファクト」です。

例えば、僕は今カナダのモントリオールのホステルにいて、「MacbookPro16インチ」で配信しています。これは、厳然たるファクトです。

それに対し、オピニオン(意見)として、このファクトをどう読み解くのか。

「コロナが明けたあと、リアルが戻ってきたので、尾原さんは、若い人たちが集いながら旅するホステルを渡り歩くことで、コロナの間に非連続で成長している、主に若い方の意見を吸収しようとしているんじゃないかと思うんですよ」と、だれかが言ったとします。

でも、僕の行動は僕の中にしかないから、僕のことは僕にしかわかりません。もっというと、僕のことは僕ですらわからないこともあるわけですよね。

なので、ファクトに対して「オピニオン」という光の当て方を変えていくことによって、人は多様な物の見方ができます。

「あ、そこまで読み解くんだ!」と。ないしは(ファクトを)読み解いたあとで、「なぜその人は、そこに光を当てたがっているのか?」という意思を見る。それがファクトとオピニオンの組み合わせの、ニュースたるところのおもしろさです。

ただし最近のYouTubeでいうと、ファクトよりもオピニオンのほうがおもしろいから、人の(動画)を見て、「あーおもしろいな。こんな見方するんだ」「そこまで考える?」みたいな、オピニオンだらけになっています。

場合によっては「論破」みたいなものが、エンターテイメントとして消費されていくことになっているわけですよね。そこに堀潤さんは憂慮していて……。

これが大事な話ですが、その時に「ファクトには3種類ある」と再定義しました。(メルマガ『尾原のアフターデジタル時代の成長論』2023年5月29日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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IT批評家、藤原投資顧問 書生 1970年生まれ。京都大学大学院工学研究科応用システム専攻人工知能論講座修了。 マッキンゼー・アンド・カンパニーにてキャリアをスタート。 NTTドコモのiモード事業立ち上げ支援を経て、リクルート、ケイ・ラボラトリー(現:KLab取締役)、コーポレートディレクション、サイバード、電子金券開発、リクルート(2回目)、オプト、Google、楽天(執行役員)の事業企画、投資、新規事業立ち上げに従事。 経産省 対外通商政策委員、産業総合研究所人工知能センターアドバイザー等を歴任。 現職は14職目。シンガポール・バリ島をベースに人・事業を紡ぐカタリスト。ボランティアで「TEDカンファレンス」の日本オーディション、「Burning Japan」に従事するなど、西海岸文化事情にも詳しい。

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