的はずれな働き方改革に意味はあるのか?現役教員が明かす「リアルな教育現場」

asian senior male calculus professor is writing on blackboard in the classroom at college
 

これらの全ての事柄についてまとめると、働き方改革の本丸は、労働時間短縮や金銭の問題以上に、徒労感の解消である。くだけた表現をすれば「どーでもいいことをしない(させない)」に尽きる。

どーでもいいことをしない主体は、働く側にある。これは『不親切教師のススメ』で提唱している数々の事柄などが例に挙げられる。

一方で、どーでもいいことをさせない主体は、管理者など命じる側にある。「働き方改革」で経営陣側に求められている点は、ここである。例え本質的に「どーでもいいこと」であっても、それを命じられた側にとっては、何とかして消化するしか選択肢がないからである。

そしてこれは、学級担任から子どもに対してでも当てはまるので、一般の教員にとっても無関係ではない。働き方改革について真剣に考えることは、目の前の子どもへの教育について考えることにも繋がる。

働き方改革は、どうでもいいことではない。現場が真剣に考え、それが本当に意味があることなのか、真実を探っていく作業である。

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