いまだにChatGPTを使ったことのない人が成長できない理由

Motivation and challenging Concept. Steps Forward into a Success. Low Section of Businessman Walking Up on Staircase. City Scene
 

一歩目を踏むためには?

例えば、自分にとって海外旅行に行くことがすっぱい葡萄になっているとすれば、ChatGPTに「海外旅行に行った時の自分の成長に対するプラスとリスクにはどういうことがありますか?」と聞くと、予測できないことを分解して返してくれます。そうするとメリットがよりはっきりするし、分解できると予測可能になって不安が減るから、一歩目が踏みやすくなりますよね

次に「無能の痛み」も予測ができていれば、「自分は無能なんだ」ということを、むしろ楽しめる。例えばゲームも同じです。『ゼルダ』にしても『スーパーマリオブラザーズ』にしても、できなかったものができるようになっていくことが楽しいわけですよね。むしろゲームとして捉えられると、無能が楽しいことになる。

今まではめちゃくちゃ高い階段で、進んでもジャンプできなかったから、「しんどい。あれはすっぱい葡萄だ」となっていたけど、ChatGPTに「大学生にわかるように教えてください」「ここの部分がわからないので分解して教えてください」と聞くと、自分で階段が登れるように、理解できるように分解されていくわけですね。そうすると、無能な痛みが一歩一歩自分が成長していく喜びに変わって、気づくと「俺こんなに成長してんじゃん」という成功体験ができる。

なので、むしろChatGPTと一緒に、ある程度予測可能にして、無能の痛みに階段をつけていく。そのトンネルをくぐれば痛みもゲームになって、振り返ると「こんなに成長できているんだ」という冒険に変わるわけですね。

というわけで

みなさんも、自分の中で勝手に「すっぱい葡萄だ」と思っていることはありませんか?ChatGPTに「それをやった時にどういういいことがあるのか。

どういうことに注意すればいいのか」を箇条書きにして入力してみるといいです。また、一歩目を踏む時にわからないことがあれば、調べたあとで「これを大学生でもわかるように説明して」「この部分をもっとわかりやすく説明して」「カタカナや英語を使わずに説明して」とすると、階段が小さくなって成長することができるというお話です。

というわけで、つながる時代の未来を楽しみましょう。じゃあね

この記事の著者・尾原和啓さんのメルマガ

初月無料で読む

image by: Shutterstock.com

尾原和啓この著者の記事一覧

IT批評家、藤原投資顧問 書生 1970年生まれ。京都大学大学院工学研究科応用システム専攻人工知能論講座修了。 マッキンゼー・アンド・カンパニーにてキャリアをスタート。 NTTドコモのiモード事業立ち上げ支援を経て、リクルート、ケイ・ラボラトリー(現:KLab取締役)、コーポレートディレクション、サイバード、電子金券開発、リクルート(2回目)、オプト、Google、楽天(執行役員)の事業企画、投資、新規事業立ち上げに従事。 経産省 対外通商政策委員、産業総合研究所人工知能センターアドバイザー等を歴任。 現職は14職目。シンガポール・バリ島をベースに人・事業を紡ぐカタリスト。ボランティアで「TEDカンファレンス」の日本オーディション、「Burning Japan」に従事するなど、西海岸文化事情にも詳しい。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 尾原のアフターデジタル時代の成長論 』

【著者】 尾原和啓 【月額】 ¥550/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 月・木曜日 発行予定

print
いま読まれてます

  • いまだにChatGPTを使ったことのない人が成長できない理由
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け