ホンマでっか池田教授がジープで谷から転落した時に考えていたこと

 

それで、30分も庭に出ていると女房が心配して水を持ってきてくれる。喉は別に乾いてないが、せっかくだからコップ一杯の水を飲んで、また畑仕事をする。喉は乾いてないから、まだ水はいらないと言っていると、いきなり熱中症になってしまうのが老人なのである。

私が最初に熱中症になった時も、喉も乾いてなく水も飲みたいとは思っていなかったが、妙に汗が出て暑いなと思って、鏡を見たら顔が真っ赤になって火照っていたのだ。女房に「顔が熱いんだけど」と見せた途端、「あなた、それ熱中症ですよ」と言われて、アイスノンで頭や脇の下を冷やしたが、夜中まで体温は下がらなかった。それで用心して喉が渇いてなくても水は定期的に飲むようにしているので、それ以来、熱中症になりかけたことはあるけれど、熱中症になったことはない。

さて今年の家庭菜園だが、ミニトマトとパプリカとピーマンとトウガラシだけを作ってあとは作らなかった。何年かやってみて、キュウリ、ナス、キヌサヤ、オクラ、ゴーヤを作るのは下手で、サツマイモ、ジャガイモ、サトイモ、ニンジン、ダイコンといった根菜は土が悪くて、難しいということが分かったのである。

トマトもミニトマトはよくできるけれど、大玉トマトは上手くいったことがないので、もう挑戦しないことにした。上手に野菜を作っている近所の人に聞いても、大玉トマトは難しいということなので、素人には無理そうだ。

私が山梨大学に赴任したばかりの頃の学生諸君は、定年の年になって、野菜造りを始めた人もちらほらいて、そのうちの一人は見事なシャインマスカットを作って、私に送ってくれた。山梨は気候がブドウ栽培に向いていることもあるが、玄人のブドウ農家が作ったかと見まがうような見事な出来だ。もう一人は浜松に住んでいて、8月に下部温泉で飲み会を開いた時に、大きなスイカを持ってきた。自宅の庭で作ったのだという。甘くておいしいスイカだった。3個しかできなかったと言っていたが、3個もできれば上出来である。スーパーで1個3000円くらいしそうだ。

スイカは未熟な時にカラスに見つかると食べられてしまうそうで、さらに動かしてはダメだというので、作るのは大変そうだ。かつて将棋の米長邦雄が結構広い自宅の庭を全部スイカ畑にしてスイカを作ったが、1個しかできなかったと書いていたが、あまりコストパフォーマンスがよさそうな作物ではないようだ。数年前に、隣家でスイカを作るといって、スイカのつるが庭いっぱいに広がっていたが、上手くできなかったみたい──(メルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』2023年10月27日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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