レゴランド「ガラガラすぎて値下げ」の裏に隠された攻めの価格戦略

 

価格設定の重要性

値決めは経営」という稲盛和夫氏の言葉にあるように、経営者は価格を設定する際に、多様なことを複雑にからみ合わせて考える。

以前、「過去最高のUSJ、苦戦のディズニー。明暗分けた年間パスの価格設定」でも書いたが、USJにおいては数学マーケティングの手法を導入しているし、顧客がどれだけ、価格の振れ幅に対して敏感に反応するかを調査する、PSM分析という手法もある。これらに、競合状況を鑑み、固定費と変動費、初期投資の減価償却や回収年数などを鑑みて決定する。

すなわちすべての経営資源をどのように活用し収益を好転させるか、という経営の目的に、最も近いところにあるのが価格設定なのだ。

報道によると、「2~12歳のお子様とそのご家族をメインターゲットとしているため、そうしたチケットがあった方がよいかどうか、以前から社内で検討しておりました。お客様からそうしたご要望もあったので、販売に至りました。(J-CASTニュースより)」とのことだが、その背景には、前述したプロセスがあったことを望みたい。

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