朝晩の冷え込みもきつくなって、そろそろ冬支度を始めている方も多いのではないでしょうか。そうなると食べたくなるのが鍋料理。今回の無料メルマガ『おひとりさんが健幸的に食べるシンプル調理の和風レシピ!』では著者の現役板前・gatugatu佐藤さんが、ガッツリお肉を食べられて、万能だしの作り方もマスターできる最強の鍋を紹介しています。
鶏ももぶつ切り肉のネギたっぷり旨塩だし鍋
佐藤です。今回は、「どんな食材もおいしい鍋になる! 塩ベースの極旨鍋だしの作り方」を伝授します。
2017年~2018年、今シーズン流行になる「鍋」は? と検索すると、おもしろいものでちゃんとそういったサイトがあるのですね。また、検索してみて下さい。ざっくりですが、流行るであろう「鍋」をリサーチしたところ、肉をガッツリ入れる鍋が人気が出るようですね。私も豚肉、鶏肉が好きなのでこれはテンションがあがります。「鍋だし」、鍋の味付けは、というと「鶏がらの白湯」だし。これは、コラーゲンたっぷりで女性に人気が出そうですね。といっても昔からある「鍋だし」のひとつ。定番は人気が落ちないということでしょうか……。
で、少し変った「鍋だし」なら「あごだし」。「あご」とはトビウオのことです。にぼしだしのトビウオ版といった感じ。このあごだしに塩、醤油、みりんなどで味付けした鍋だしに豚肉を入れて食べる「あごだし豚しゃぶ鍋」なんていうのも流行るみたいです。
で、何かをプラスして楽しむ鍋ですと、とろろ芋にわさびを混ぜて、それを鍋にぶっかけて食べる、「とろろわさび寄せ鍋」そんな鍋もあるようです。正直、「何でも混ぜればええもんちゃうぞ!」と思ってしまうのですが、私もいろいろとごちゃ混ぜにした鍋レシピをブログに載せてますので、偉そうなことはいえないのですが……。
ま、中にはいろいろ混ぜて美味しくなる鍋もありますが、私が今回おすすめする鍋は、「鶏ももぶつ切り肉のネギたっぷり旨塩だし鍋」。シンプルな塩ベースのだしに鶏のぶつ切りとネギをたっぷり加えたあっさり味の鍋です。出来ればカツオでとった「だし」で作って欲しいところですが、だしの素でも十分美味しく作れます。しかも、調理時間10分程度。鍋だしを合わせて、食材を切って鶏肉、野菜をぶち込んで5~6分焚くだけ。あっという間に豪華な晩酌の用意が整います。
この鍋だしのレシピは、私が初めに修行したお店で一番人気だった「鴨鍋」の鍋だしレシピを家庭用にアレンジしたものです。鴨鍋以外の寄せ鍋や雑炊にも使って美味しかったので「万能鍋だし」ともいえますね。当時、「鴨鍋」は、お昼の定食のひとつだったのですが、毎日200食以上の注文が入っていました。真冬になると300食を超えます。ですので、午前中はこの鍋の仕込みだけで終わってしまう感じでした。定食の時間帯だけで毎日平均700人を超えるお客さんが来るお店でしたから、鴨鍋300食出てもおかしくはなかったですね。この鍋のためだけに何百リットルもの「カツオだし」をとってました。今、考えるととんでもない量です。そんな、大人気だった「鴨鍋」の「鍋だし」レシピはこの先です!
レシピ
【材料】(1人前)
- 鶏もものぶつ切り……200g(ぶつ切りの鶏もも肉を用意して下さい)
- 豆腐……1/3丁(100g)
- 白才……大1枚(80g)
- 青ねぎ……2本(30g)
- 白ネギ……1/2本(40g)
- しめじ……1/6(20g)
- 人参……輪切り2枚
《塩鍋だし》
- 出し汁……450cc(水450cc+かつお出しの素3g)
- 塩……3~4g
- みりん……8cc
- 淡口醤油……8cc(※混合カツオ節でとった「だし」で作ると最高においしくできます)
1.ぶつ切りの鶏もも肉は、血や汚れをキッチンペーパーで拭き取っておきます。
豆腐は、5~6等分に、白才は4cm角に切り、青ねぎは4cm幅に、白ネギは1cmの長さで斜めに切っておきます。しめじは、裂いてばらしておきます。人参は、使う分だけ皮を剥いて、極薄の厚さに2枚の輪切りにします。
2.鍋に《塩鍋出し》の調味料を合わせ強火にかけます。
沸騰してきたら、鶏もも肉を入れ再度、沸騰してきたら中火にして「あく」をすくい取り、1分ほど焚きます。
3.続いて人参、白才、白ネギ、青ねぎ、しめじ、豆腐を全部入れ、4~5分焚きます。
4.人参が軟らかくなっていれば出来上がり! さいご「あく」をすくって完成です。
食材は、鶏肉以外の肉でもいいですし、魚介でも美味しく作れます。マスターしてみて下さい。