最近、ソニーが面白い。新型aibo成功でブランド復活も夢ではない

nakajima20171109
 

長い低迷期を経て、営業利益が20年ぶりに過去最高となる見通しのソニー。11月1日に発表された犬型ロボットAIBOの後継機「新型aibo」は先行予約初回分が即完売となるなど、同社の勢いを示すかのような立ち上がりを見せました。はたしてソニーはかつての輝きを取り戻すことができるのでしょうか。世界的プログラマーとして知られる中島聡さんが自身のメルマガ『週刊 Life is beautiful』で、新型aiboとそのビジネスモデルを徹底分析するとともに、ソニーの行く末を占っています。

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新型aiboをソニーが発表。自ら好奇心を持った、生活のパートナーとなる犬型ロボット

aiboは私を含む「往年のソニーファン」にとっては、「私が大好きだった頃のソニー」の代名詞のようなデバイスなので、とても嬉しいニュースです。

戦略的に見ても、「AI+ロボット」という分野は、参入障壁がとても高い分野なので、レッドオーシャンになりにくいし、Amazon、Google、AppleがAIを活用した「スマートスピーカー」市場でしのぎを削る隙に、その一歩も二歩も先に進んでおくという意味でも高く評価出来ます。

ロボット単体を売るだけのビジネスではなく、月額課金サービス込みでのビジネスという点も高く評価出来ますが、今回発表した値段は高すぎ普及を妨げると思います。本体価格20万円はまだ良いとしても、月額価格2,980円はどう考えても高すぎます。

WiFiなしの環境でも動くようにLTEの通信機能をつけたためにコストアップしたのでしょうが、それはオプションにすべきだったと思います。LTEなしで月額980円、LTEありで1,480円程度に抑えるべきでしょう。

また、メーカーの保証期間が30日というのも20万円のマシンとしては短すぎます。最低限でも6ヶ月間(理想的には1年間)は無償で修理、それを3年にするのは有料と言うのが正しい形だと思います。20万円で購入したマシンが1ヶ月ほどで故障し、有料で修理中も月額課金を取られるのでは、消費者が怒るばかりです。

多少の事業リスクは覚悟で、保証期間の延長と月額料金の引き下げをすべきです。スマートスピーカーみたいな後追い製品は辞めて、こちらに資源を集中すべきです。特に日本は、「65歳以上がもっとも貯金を持っている」という特殊な国なので、そこを本気で攻めれば、大きな市場が作れると思います(この製品に関しては、色々とアドバイスしたいことがあるので、連絡をいただければ、喜んでお会いします→aibo担当者の方)。

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