在韓邦人が分析。韓国大統領「日本と真の友になりたい」の本気度

 

日本に対してちょっとでも親日的なことばを言おうものなら総スカンをくらってしまう。それが韓国だ(36年間の植民地支配を受けた傷跡はそう簡単には癒えないのである。中国に対してやアメリカに対して親中、親米的な発言をしても誰も何も言わないが、日本に対してだけは別格だ。それくらい傷跡は深い。筆者はここのところは十分に理解している。だから韓国に住み、韓国で仕事をし、韓国で生きているわけだ)。

心の中では日本に対して親密感を抱いていても、公の場で「日本が好きです」みたいなことをなかなか言えないムードってものがここにはある。

勿論、TPOということはある。時と状況と場合によっては言える。たとえば、わたしの大学での授業で、「日本が好きですか」「はい好きです」などという図式は普通に見られる光景だ。日本語を学ぼうとするくらいの学生だったら、日本が好きで好きでたまらないのである。

けれど、これが例えば公の討論会とか「慰安婦問題シンポジウム」などという場になるとそれは180度違ってくる。こういった場でちょっとでも日本寄りの意見とか日本を持ち上げるような発言をすれば、パネルの人だけじゃなく会場からも「てめえ、何言ってんだ」みたいなヤジが飛んでくること100%請け合いだ。

大統領であっても誰であってもなかなか言えないと上に書いた。権力の象徴である大統領がなんで言えないのか。特に韓国の大統領は「皇帝」的な威容・権力をもつとして世界でも有名である。そんな大統領であってもそうしたことを言ったら、人気が丸潰れになるからだ。70%から80%ほどもいく人気にブレーキがかかってしまう。

逆に、人気を落とした大統領は反日的な言動をとりやすい。いい例は、2012年のころに独島(日本名:竹島)を訪問したイ・ミョンバク元大統領。彼は、大統領になったときには、大阪生まれであることなどを結構クローズアップさせながら日本ともうまくやっていくぞ、みたいなことを言っていたのだが、政治的に、また個人の不正問題などでがんじがらめになっていた任期終わりごろの2012年。独島を訪問することで人気アップを図ったものだ。結果的には人気は低空飛行のままだったけれど。あのときのイ・ミョンバクの卑劣さには韓国民も顔をしかめるほどだった。

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