こういう韓国の独特の空気というものがある中で、1月10日、文在寅大統領は、「日本と真の友になりたい」と言ってのけたのである。一喜一憂すべきものではないけれど、きのうから今日にかけて、文在寅はわたしの中で大きくその位相を高めた。
韓国内の逆風にも耐えて、北核問題を中心とした極東アジアの未来のために、偉大な政治家となっていってほしいものである。彼は「ロマン派」で「純粋」な面を持った「善人」だと思うが(つまり弱々しい)、いったん政治のどろどろ世界の中に入るや、まるきり違った闘士としての相貌を備えるのである。
韓国の大統領は、誰がやっても大変だと思うが、現在が一番大変で重要な時期なのではないだろうか。5年後の退任のときまで、北問題を解決し、周辺国とも友好関係を築きながらやっていけるだろうか。陰ながら拍手を送る次第だ。