「こんなに時間にかけたのだから」と、時間をかけたことを主張する人って、よく周りにいませんか? その主張は、逆に自分がいかに普段から仕事と向き合っていないかを露呈するものだと、メルマガ『ビジネス真実践』の著者で営業・マーケティング戦略コンサルタントの中久保浩平さんは語ります。時間をかければいいものができる、その考え方自体が間違っているそうですよ。
時間をかければいいものができる?
「三日三晩徹夜で考えた案なのだから、上司もきっと認めてくれるに違いない」
「こんなに時間をかけて作り上げた企画なんだからきっと通るだろう」
「これほど素材にもこだわり、開発に何十年もかけたのだから売れるに違いない」
などと、とにかく時間をかけたことを主張する人がいますよね? でも、時間をいくらかけたかなどはどうでもいいことで、それだけの時間をかけたからといってその企画が良いものとは限りませんし、必ずしも上司が認めてくれるものでもありません。お客様にとって良い商品であり、売れるという保証もありません。時間をかけるということと、その時間の中で取り組むことの質とは比例するわけではないのです。
そもそも時間をかければ良いものが出来る、認められる、という考えが間違っているのです。良い企画を練ろう、良い商品を開発しよう、良いサービスを提供しよう、良いアイデアを出そう、などということと時間をかけるということとは関係ないことです。
企画、商品、サービスを生み出す為に時間をかけなければできないということは、裏を返せば、普段から良いものを生み出そうという意識が低く、そのための行動が伴っていないということを露呈しているに過ぎません。普段から良いものを生み出そうとしていれば時間をかけなくてもパッとアイデアが出てきたり、時間をかけて何十枚にも及ぶ企画書にしなくてもペラ1枚の企画書で十分通用するものになるはずです。
つまり、時間をかけたからといって必ずしも良いものを生み出すということではなく、普段からいかにして良いものを生み出そうと考えながら仕事と向き合って取り組んでいるかどうかなのです。