それは、外食が多いからとか手頃なスーパーがないとか、何を買ったらいいかわからないからとか、そういう言いわけはどうでもいいから、とにかく野菜をがっさり買うのです。
何を買ったらいいかわからない場合は、「分からないから、買わなかった」ではなくて、「分からないから、テキトーにひととおり買ってみた」と、とにかくバババと買っていくわけです。
その時間がもったいないというのならば、野菜販売のネットショップなんかで、毎週箱詰めセットでやってくるような定期購買をすれば、容赦なく定期的に、勝手にセレクトされたものが次々に送られてくるようになります。
それでいいのです。
とにかく手元に、様々な種類の野菜を持つ。これが、とにかく何よりのコツです。
私は、別に野菜自体が好きではありませんが、POS機器メーカーに勤めていた頃の習性でスーパーマーケットに頻繁に行くのが好きなので、そのついでに買っているような感じです。
手元にがっさり野菜があると、どうなるか。野菜はどんどんしおれたり腐っていったりしますから、どんどん消費していかなければなりません。
どんどん消費するためにはどうするかというと、食べるか、人にあげるか、捨てるかです。
でも大体、好きでもないのに買ったとなると、なんとか食べようとするものです。
この「なんとか食べようとする」ことがけっこう大事です。
「なんとか食べようとする」と、「できれば少しでも美味しく食べよう」と思うので、味付けしたり、炒めたりと手を加えますが、要するに「料理」をするようになります。
そして、例えばたくさん野菜があるから「たくさん野菜を消費するにはどうするか」、今はやたら人参ばかりがあるから「人参ばかりを消費するにはどうするか」と、そのシチュエーションごとに考えるようになります。
そうなると、例えば一度に大量の野菜を減らすなら、友達を家に呼んで鍋パーティーをすればあっという間になくなるな、といった、料理以外の企画の発想もガンガン出てくるんですね。
売らなきゃいけない在庫を持ってみるような感覚で、減らさなきゃいけない野菜をストックする。
それだけで、「野菜不足を解消しなきゃ」という考え方から、「野菜をどうやって消費しよう」という考え方に変わるから、もう野菜ありきの前提なのです。
「つい外食ばかりになるんですよねー」
なんて言っている人も、野菜を買うようになると、
「野菜が大量に余っているから、外食どころじゃない」
というふうになっていくわけです。