やればできる。死に体の日本マクドナルドを黒字化させた「鬼」改革

やればできる。死に体の日本マクドナルドを黒字化させた「鬼」改革
 

中小企業が学ぶこと

ここで注目したいのが、「基本戦略の転換」である。これまで日本マクドナルドは「100円バーガー」など価格訴求を中心にしてきた。しかし、今回は新商品導入と活性化、そして話題を作っていくプロモーションの実施という、「低価格路線ではない戦略で勝負をした点にある。どうしても、すぐに結果を出そうと値引きや値下げをしてしまう。価格での勝負は、営業利益を圧迫し、ブランドイメージの悪化にもつながりかねない。

このように、期間限定での新商品の発売や、名前募集といったお客様を巻き込むキャンペーンで注目を集めることで、売上増につなげたことを、我々中小企業も参考にすべきである。

そうはいうものの、ファストフード業界の競争が厳しいのは変わらない。ウエンディーズ・ジャパンがサントリーフーズから6月末に買収する、ファーストキッチンとのコラボ店「ファーストキッチン ウエンディーズ」では、双方の看板商品のハンバーガーもサンドイッチも食べることができる。外苑前と恵比寿にできた、「シェイクシャック」のような、やや高級なファストフードハンバーガー店も、すでに人気が出始めている。他の業界と同じく、既存のカテゴリーのハンバーガーどうしの直接的な競争だけでなく、ジャンルを超えた競争になっている。

これはもちろん、お客様の趣味嗜好が多様になっていることによって、選択肢が増えていることよる。企業側としては、市場に柔軟に対応しなければならない。そのためには、お客様の立場に立ち、お客様の目線で物事を考えることに尽きる。

お客様というのは、自分が欲しいものを知らない。別な言い方をすると、お客様が今は知らないけれど、教えてあげたら嬉しい「潜在的なニーズを発見できるかどうかがカギになる。

マクドナルドでは今回、新商品とキャンペーンで「話題」ができた。しかしこれは瞬間的なことかもしれない。あとは、お客様が長くマクドナルドを好きになるかどうかだ。この点を、これからも期待して、見ていきたい。

image by: Takashi Images / Shutterstock.com

 

理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』より一部抜粋

著者/理央 周(めぐる)
あのヒット商品はなぜ「ヒット」したのか?あのレストランの予約は、なぜいつも取れないのか?世の中で「売れているモノや人気者」はなぜヒットするのでしょうか?毎号実際の店舗や広告を取り上げ、その背景には、どんな「仕掛け」と「思考の枠組み」があるのかを、MBAのフレームワークとマーケティングの理論を使って解説していきます。1.「中小企業経営者・個人事業主」が売り上げを上げる 2.「広告マン・士業」クライアントを説得する 3.「営業マン」が売れない病から脱するためのメルマガです。
<<無料サンプルはこちら>>

print

  • やればできる。死に体の日本マクドナルドを黒字化させた「鬼」改革
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け