小川:まずはやっぱり『ローグ・ワン』からいきますか。
原口:中身に入る前にまず。つい先日の12月27日、レイア姫役でお馴染みのキャリー・フィッシャーさんが急逝したということで。60歳でまだ若いし、次作にも出演予定だというのに……。
KANTO:これは本当にショックでした。今年は大物ミュージシャンや俳優が亡くなりましたが、まさかスター・ウォーズ・ファミリーからも出るとは。
小川:『ローグ・ワン』のラストシーンの余韻があるだけに残念!
原口:『ローグ・ワン』公開中に亡くなるとは、なんというタイミング。ご冥福をお祈りします。で、シリーズは一応見ているけど、正直「スター・ウォーズ愛」がそれほどないんで、一話完結なスピンオフということで単発の作品として見られる部分に期待していましたよ。
小川:今回、エピソード4を始め、エピソード5、エピソード3に出て来た帝国軍の超兵器デス・スターの設計図を盗むことをミッションとし、これに反乱軍はみ出しチーム「ローグ・ワン」が挑む、というのが大筋ですけど、いわゆるスピンオフ作品としては8年前の『クローン・ウォーズ』よりも手応えを感じましたね。
KANTO:スピンオフと言うカテゴリーでは、テレビ用ドラマやアニメ、小説と様々な形で作られてきたスター・ウォーズ・サーガですが、本作は長編映画で初めて作られたスピンオフ。ただ、ルーク・スカイウォーカーをはじめとするメインキャラクターにフォーカスしていないとは言え、エピソード3とエピソード4の間をきちんと描いているだけに、エピソード3.5と呼んでも過言では無いですね。
小川:そうなんですよ、ルークもオビワンもヨーダもいない、いわゆるジェダイの戦士がいないのに『スター・ウォーズ』と言えるというね。
原口:これに関して、申し訳ないというか『ドンブリ』とのハシゴで見たんだけど、寝不足で体調が悪かったのか、ずっと眠くて眠くて……。序盤からなんか退屈でなかなか入っていけずで。でも見どころは多いので2人にフォローしてもらえれば。体調のいい時にもう一回見ないとと思っているんだけど。
小川:ともかく、今回の作品の見所の1つとして、70年代のレトロっぽさがありましたね。3Dホログラフが妙にエピソード4風の粗いホログラフっぽさがあったり、わざとっぽさがあって、そこがまたしっかりとエピソード4につながってると思うんですよ。あと交易惑星の『ブレードランナー』のような感じとか、色々と懐かしさがありますね。
KANTO:スター・ウォーズ・サーガに長年傾倒して居る身としては、まずは良くぞやった! と褒めたいです。少なくとも、スター・ウォーズを表面的にさらっただけのエピソード7に失望していただけに、エピソード4と同じ世界観で、ファンが観たいバトルを存分に見せてくれたギャレス・エドワーズに感謝したい。スピンオフならではの、自由な作風が功を奏したかな。
原口:まあ、キャラクターをあまり引きずっていないのに、スター・ウォーズらしさをちゃんと入れているのはファンには嬉しいところだと思う。
KANTO:本作を観た後、家でエピソード4の冒頭を観たら完全につながっていた。何故、最強の破壊兵器デス・スターを反乱軍が破壊できたのか、新たな理由が暴露されて、39年ぶりに「そうか!」て思ったし。
原口:「エピソード4」は最低みておかないと、面白さがわからないという部分ではビギナーには勧めにくい作品かな。チラっと懐かしい顔がカメオで見られて嬉しい部分も、エピソード4前提だもんね。
KANTO:カメオ出演は楽しい反面、エピソード7のように「出せばいいだろ」的な感じじゃなくて、必然性があったのが非常に良かった。もちろん、そうじゃないチラ見せキャラも居たけど。
小川:なるほど、エピソード7のハン・ソロ、チューイ他の懐かしキャラは悪く言えばプロレスの「リアルジャパンプロレス」で見る長州力とか佐山サトルみたいな感じで、彼らがチラリならいいけど、メインで若手と一緒というのもね。ま、その加減は今回上手かった。