私の経験上、こうした経験を通して改めて日本に戻ってみると、何気に「あれ? 日本人同士なのになんで日本語が通じないんだ?」「海外の方が仕事が上手くいくじゃないか」という逆転現象を感じたりします(?_?)。その理由は何故なのか?
この問題の背景にあるのがはじめにお伝えした、各人の「文章スキル」の違いです。母国語や文章スキルは当たり前に身についているものとして気にする機会が無いモノですが、実はそこにコミュニケーションを阻害し、業務効率を悪化させる元凶が潜んでいるんですね。
私がこの問題に気づいたのは日本へ戻り業務がスムースになるかと思いきやそうではなかったからです。その理由の一つとして思ったのが、結局どの国にいても業務の大部分が「文章」で伝達されている事です。
ビジネスで使う文章スキルは、その専門訓練を受ける事が少ないはずです。という事は過去に自然と身に付けた言語能力だけで仕事をする事がほとんどで、さらに日本人は論理思考が苦手で表現が曖昧という問題もあります。そんな視点で見ていると「文章が得意な人」って意外なほど少ない事に気付いたわけです。
私の社内でも文章目的がハッキリしていないメールを書く人が多く、ツイートみたいで話が全然進んでいないのをよく見かけます。ですからむしろ海外の不慣れな言語環境での仕事の方が、目的を伝えるのに集中して仕事が前に進むんですね。
- 日本人同士=話がまどろっこしい
- 海外=話がはやい
また文章が上手過ぎて相手に伝わらない、という問題もあります。例えば病院や市役所などの公の場所に置いてある冊子や説明文を見ていても、伝わり難くて何が書いてあるのか全然頭に入って来ない文章があります。そうした文章を作成した人は論文は書けても「相手に伝わり易い文章」は学んでいないのかもしれません。
つまりどのレベルの人でも「伝わり易い文章スキル」を身につけるのは必要です。何故ならそれがビジネスを良くするツールだからです。