なぜ、昔の人の年金支給額は、現在の年金よりも割がいいのか?

 

追記

なんだか、今回の事例を見ると一昔前の人は優遇されてるように見えて、また、年金の損得や世代間によって不公平だ! とかいう議論が流行りですが、公的年金は納めた保険料と貰える金額が人によって世代によって大きく異なるのは当然であり、やむを得ない事です。

生まれたい時を決める事は誰にもできません。

昔の人はトクだから不公平だ! っていうなら、あの凄惨な戦時中に生まれたほうがよかったなぁって言うんでしょうか。昔に比べて今の時代はものすごく便利になりましたよね。食べるのもままならないような時代を生きた人から見たら想像もつかない時代になりました。平均寿命が昭和20年頃はまだ50歳くらいだったのが今じゃ男性は80歳、女性であれば87歳くらいになりました。

年金はそもそも保険だし、単に数字による損得だけを見る事は馬鹿げています。

また、今回のようなご高齢の方は現役の頃は老齢になった親も扶養してきたような人達です。昭和40年代の65歳以上の単身・夫婦のみの世帯が100万世帯(全世帯の3%くらい)もいかなかった頃、今は1,300万世帯程(全世帯の25%くらい)になりました。高齢者のみで暮らしている世帯がものすごく増えたわけです。

この数字が何を意味しているか。

予想をはるかに超える少子高齢化の進行もありますが、老齢になった親世代だけでなく、自分の子供や配偶者を自分の給料(私的な負担)で養ってた時代だったのが、老齢になった親世代とは暮らさずに離れて暮らすようになったわけです。

じゃあ今まで自分の給料で老齢の親世代を扶養してた(私的な負担)のをしなくなったなら誰が老齢の親世代の生活費を負担するのか。

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