崖っぷちのトランプに辞められたら困る「3つの勢力」

 

軍産複合体を喜ばせるトランプ

トランプは5月20日、サウジアラビアを訪問しました。就任後初の外遊先が、「イスラム教国」だった。これは、アメリカの歴史上初めての出来事だそうです。そして、トランプさん、大きな成果をあげました。

<米大統領>サウジに武器輸出契約 イランとISにらみ

毎日新聞 5/21(日)21:13配信

 

【ワシントン会川晴之】トランプ米大統領は就任後初の海外訪問先サウジアラビアで巨額の武器輸出契約を受注した。訪問直前にはアラブ首長国連邦(UAE)への武器輸出でも合意。弾道ミサイル開発を進めるイランと過激派組織「イスラム国」(IS)の脅威をテコに、武器輸出拡大を実現した形だ。

 

サウジと20日結んだ武器売却契約は、当初分だけで1,090億ドル(約12兆円)。ティラーソン国務長官などによるとサウジは総額3,800億ドル超の対米インフラ投資にも合意しており、前代未聞の額だ。

サウジはアメリカから12兆円も武器を買う…。日本の防衛費が約5兆円ですから、その倍以上。すごいことです。アメリカの軍産複合体は大喜びしたことでしょう。

軍産複合体。これが、トランプさん、一番目の味方です。トランプは、最初から軍産複合体を味方につけていたわけではありません。大統領選挙戦中、彼は「孤立主義的」でした。

たとえば、「ウクライナ問題は欧州の問題」「アサドは悪いが、ISはもっと悪い」「朝鮮戦争が起こっても、アメリカは介入しない。韓国や日本は、『グッド・ラックだ!』」などと発言していた。つまり、「アメリカは、他国の紛争に介入しないよ」と。こういう発言は、もちろん軍産複合体を不安にさせます。

しかし、トランプは、大統領に就任すると、まさに180度変わりました。まず、「軍事費を10%(約6兆円)増やす!」と宣言した。そして、4月にはシリア軍基地をミサイル攻撃して、世界を驚かせた。「戦略的忍耐の時代は終わった」と言いつつ、北朝鮮との対決姿勢を強めていった。そして、今回サウジアラビアに12兆円武器を売る契約を結んだ。

トランプは、「軍産複合体にとって都合のいい大統領」に変わっていきました。「オバマよりいいぞ!」ということでしょう。

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