【書評】多様性を認めるはずのリベラルが保守派を攻撃する矛盾

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以前は多くの国民から支持を得ていた「リベラル派」。しかし、「現在はまともなリベラルがいなくなった」と無料メルマガ『マスコミでは言えないこと』の著者でITジャーナリストの宮脇睦(みやわき・あつし)さんは指摘します。そんな宮脇さんが今回紹介しているのは、「数少ないまともなリベラル派」がリベラルの立場からリベラルサイドの問題に切り込んだ1冊。果たして宮脇さんはどう評するのでしょうか。

41YCUAeBo5L「リベラル」がうさんくさいのには理由がある
橘玲・著 集英社

イデオロギー的にいえば私は「アナーキスト」、無政府主義者です。あるいは「リバタリアン」。日本語にすると完全自由主義となりますが、要するに全部自由自己責任の世界。

アナーキストの自覚は十代の頃からありましたが、リバタリアンは、『Web2.0が殺すもの』の編集者が「今後、こちらの方面での執筆は」と勧められた書籍で気がつきます。

いま保守系雑誌で執筆しており、個別案件において「保守派」に近い指摘をしているのは、偽装とかビジネス保守などではなく、どちらも無理だと知っているからです。

いわゆる「共産主義」の理想と同じく、すべての国民が、相応の知識と倫理観、そして責任を覚悟しなければならず、いや、そりゃ無理だって、という話し。

とりわけ起業して、より自己責任で生活するようになってから、日本社会の仕組みを体感し、問題は多くありながらも、それなりに上手く、つまりは「日本人に最適化」する社会の仕組みができており、変えるべきは変えても守るべきは守る、と保守的な視点をつに至った次第です。

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