温泉で「美肌の湯」と呼ばれる女性にも人気の泉質が、実は肌荒れを起こす危険性!? せっかく効果を期待して入った温泉で後悔しないために、簡単なお肌のケアをメルマガ『『温泉失格』著者がホンネを明かす~飯塚玲児の“一湯”両断!』が紹介しています。
美肌の湯では肌荒れにご注意を!
「美肌の湯」と呼ばれる温泉がある。
だが、「美肌効果」という適応症は温泉にはないということをご存じかな?
美肌というのは病気と関係ないので、適応症には記載されないわけだ。
しかし、アトピー性皮膚炎、慢性皮膚炎などは適応症に存在する。
こちらは病気だからである。
さて、美肌の湯と呼ばれるものは、泉質がいくつかある。有名なのは以下のものである。
*炭酸水素塩泉(不要な角質や皮脂を溶かし、クレンジングする作用)
*硫黄泉(硫化水素ガスの血管拡張効果で血行が促進し、老廃物を排出する)
*アルカリ性の温泉(炭酸水素塩泉と同様の効果が期待できる)
硫黄泉にはメラニン分解作用もあるといわれており、美白効果も期待できる。
だが、硫黄成分はかなり成分が強いため、肌の弱い人は浴後に肌が赤く荒れてしまう場合もある。 こういう時は、風呂上がりに軽くかけ湯をして、温泉成分を洗い流しておくほうがおすすめである。
その他の二つに関しては、いわゆるぬるぬるした肌触りの温泉である。このぬるぬる、実は自分の肌の角質などが溶けているものである。
よって、体を洗う前と後では、ぬるつきが変わる。 当然、体を先に洗ってしまうと、その段階で不要な角質は落とされるため、入浴した時のぬるぬる感が減る。
ということは、ナイロンタオルなどでごしごしと体を洗うと、強アルカリ性の温泉や炭酸水素塩泉などでは、必要以上に角質や脂を落としてしまうことになる。
ぬるぬるの美肌の湯に入った後、肌がカサカサと粉をふいた経験はありませんかな? ナイロンタオルを使用しなくとも、クレンジング効果が高い泉質の場合は、浴後に肌が乾燥してカサつくことはよくあるのだ。
こういう泉質の温泉に入った時は、湯上がりに脱衣所で乳液などを塗って、肌のケアをすることが重要。 着替えてからのんびり、と考えず、脱衣所で塗ってしまったほうがよいのである。
美肌の湯に浸かって、肌が荒れてしまったのではどうしようもないからね。
特に女性の方々、お気をつけ下さい。
image by: Shutterstock