日本人よ信じられるか、NYのレストランはこんな雑なサービスをする

 

店に入り、店員に快く迎えられました。子どもを連れていても嫌な顔ひとつされないのがアメリカの良いところです。そして僕達はテーブルにつきました。そしてウェイターからメニューを渡されました。いつもは無意味に重厚感のあるメニューを渡されるのですが、この日は紙切れ一枚のメニューです。そう、バレンタインデースペシャルメニューだったのです。

とはいえ、実はこのバレンタインデースペシャルメニューというのはギミックというか、フリマというかマネフというか、半分インチキで詐欺でポンジスキームです。おっと、言い過ぎました。でも、基本的にはそういう感じです。バレンタインデーは客足が増えるので、値段を吊り上げたコースのみを提供するレストランが多いのです。例えたら、ハリケーンの時に行き場を失った人たちに対していくつかのホテルが宿泊料を吊り上げたのに似ています(笑)。

週替り等で色々なメニューを出すレストランならば、バレンタインデースペシャルメニューを出すのは理解できます。しかし、ステーキハウスの場合は出すものはステーキと付け合せ野菜だけです。スペシャルも何もありません、いつもと同じです。そこで僕は、「普通のメニューください」と店員に言いました。すると店員は快くいつもの重厚感あふれるメニューを持ってきてくれました。僕は満足そうにメニューを眺めていました。

メニュー選ばせないウェイター

すると、しばらくしてこの日の担当のウェイトレスがやってきました。60歳くらいのジューイッシュ(ユダヤ系)っぽいオッサンです。ジューイッシュとオッサンということで、ここから彼のことを「ジッサン」と呼びます。ジッサンは、僕達のところにやって来ると、僕達からメニューを取り上げました。そしてさっきのペラペラのメニューを手渡しました

ジッサン「今日はこのメニューだけ」

しんコロ「なんで?」

ジッサン「これしかできないから、わかる?」

そのペラペラメニューを見ると、特にスペシャルなメニューはありません。肉があって、選べる付け合せの野菜の種類が普段より少なくて、食べたくもないデザートがついてきて、通常価格よりもかなり吊り上げてあります。このレストランには何度か訪れて内容を知っていたので、できればこのメニューで注文したくありません。僕はもう少しねばりました。

しんコロ「でも、デザート要らないからこの通常メニューから注文させて」

ジッサン「別にいいよ」

しんコロ「いいの?」

ジッサン「いいよ、デザート要らないなら構わない、食わずに持って帰ればいい」

しんコロ「(そっちか!!)」

ウェイターの雑な回答にビックリしましたが、この日はバレンタインデーです。普段の僕ならばこういう扱いにはゴネるところですが、あまりゴネても記念日にセコい感じに思われるのも癪なので、仕方なくスペシャルメニューで注文することにしました。

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