台湾で「日本人が落としたスマホが無事返還」が大報道されるワケ

 

ひとつは、言うまでもなく親日であるということ。警察官の妹は大の日本好きで日本で暮らしながら、その一方で、台湾で困っている日本人を助けているという、日台の特別な関係を体現しているわけです。

そして、台湾人は落とし物を届ける正直さを持っているということ。海外では通常、落とし物が返ってくることは非常にまれです。とくに高価なものであれば、絶対と言っていいほど、出てきません。

日本統治時代を経験した台湾では、「日本精神」といえば「正直」「誠実」を意味する言葉となっています。そしてその「日本精神が台湾では息づいているのです。世界一親切で正直な日本人という民族に対して、台湾人も遺失物を返還する正直で誠実な民族だということを示す。それは台湾人の誇り」でもあります。

言うまでもありませんが、日本を訪れた外国人が驚くのが、遺失物が持ち主に戻る確率の高さです。2016年に東京都で落とし物として届けられた現金は36億7,000万円にものぼり、そのうち4分の3の27億円が持ち主に返還されたそうですが、アメリカの経済ニュース「ブルームバーク」では、このことを、「落とし物を届けるという美徳が反映された結果」と伝えています。

現金の「落とし物」が37億円と最高、4分の3は持ち主戻る

こうした日本人の美徳が台湾でも生きているのです。前述の警察官・林さんの妹さんも、だから日本での生活が苦にならないのでしょう。また、台湾好きの日本人が増えているのも、異国情緒がありながら、価値観が近いからです。

日本の「万邦無比」といえば、戦前も戦後も「万世一系」の天皇を連想しますが、それ以外にも「国際貢献」「世界で一番住みたい国」「社会の安定、安心安全」の国であることです。しかし、そうしたことについて、日本のマスメディアはあまり伝えたくないらしく、最近ではインターネット以外ではそれらを伝えることがほとんどありません。

台湾についての報道は、日本のマスメディアではタブーとなっていますが、2014年には、アメリカのウェッブサイトが、台湾を日本に次いで世界で2番目に安定安心安全な国として認定しています。別の調査では1位に選ばれたこともあります。

世界の安全な国ランキング、台湾は日本に次ぐ2位=米サイト調査

台湾は地政学的には、ほぼ東南アジアと東北アジアの接点に位置していますが、文化的には、ここ100年来は政治、経済、社会ともにますます日本に似てきています。それは、日本語族が一時、社会の主役だったからだけではありません。10代、20代の「新人類」にまで「哈日族」(日本大好き族)が生まれ、そのことが台湾の社会現象にまでなっています。

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