なぜ「昭和の専業主婦」は、国民年金に強制加入されなかったのか

 

保険料支払わなくても将来は基礎年金に反映してもらえるから、国民年金第3号被保険者は不公平だ! 廃止しろ! っていう声は現代は強いですが、そもそもこの基礎年金制度ができた昭和61年4月の時は女性の年金権が確立されたっていう事で非常に評価されたんです。昭和61年4月というのは男女雇用機会均等法が施行された時でもありますよね。

しかし、夫が会社勤めで専業主婦家庭よりも夫婦共働き家庭の数が多くなった平成9年頃から、特に働く女性から専業主婦は不公平だ! との批判が強くなりいろいろ問題になってるわけですね。別に専業主婦が優遇されてるわけじゃないんですが、保険料払わなくていいからズルいって見られてしまう。

健康保険だってサラリーマンの扶養に入ったりすると被扶養者は個別に健康保険料は支払わなくても、病院で3割で治療が受けれるのに健康保険はそういう批判は特にない。

年金はダメで健康保険はよいっていうのもよくわからないところがあります。金銭的に目に見えるか見えないかの違いの差なんだろうか。

年金が優遇される「専業主婦」は本当に得なのか、比較検証してみた(まぐまぐニュース参考記事)

さて、働きに出る女性が多くなったのは、やはり生活が便利になり始めたからです。そもそも昭和のまだ高度経済成長に入りだした昭和30年代あたりまではですね、女性が家庭に入ってしまうと家事育児で忙しすぎて、女性が働きに出るなんてことは考えられない時代でした。

だって、その辺りの時代って洗濯機すら無かったから手で洗濯するしかなかったわけですよ。今じゃイクメンが美徳のような時代になってきましたが、最近のニュースでチラッと目にしたんですが80歳以上の男性の約8割が子育てはしたことは無く、家庭の事は妻に任せっきりだったという記事がありましたが、凄い割合だね(笑)って思いました。そういう時代だったという事ですね。

まあ、洗濯も手でやんないといけなかったんですが、そんな昭和30年代である1960年代になると三種の神器といって洗濯機冷蔵庫白黒テレビが出てきました。だんだんいろんなことが便利になってきて、専業主婦の人たちは非常に家事の負担が軽減されていったわけです。1970年代になるとそれがグレードアップして3Cって言葉が出てきてクーラーカラーテレビカー(車)を持つことが家庭の夢になってきた。マイホームなんかも、大抵の家庭は木造住宅ですからコンクリートの住宅に憧れるわけです。

当時だったら団地ですね。経済が成長してきてマイホームを持ちますね。そうすると、あれが買いたいこれが買いたいという家庭が増えてくる。そうやって消費が伸びるから経済もどんどん伸びる。経済はすごい伸びていきましたが、当時はその代償として公害というとんでもない問題が発生してしまったんですけどね。

今は日本は綺麗っていうイメージですが、大気は汚染されるは海や川は工場の汚水で魚が住めないような状態になっていった。人間には、富山県のイタイイタイ病とか熊本や新潟の水俣病、三重県の四日市ぜんそくとか有名でしたが。

print
いま読まれてます

  • なぜ「昭和の専業主婦」は、国民年金に強制加入されなかったのか
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け