2020年が分岐点。日本が本気で導入しないとヤバい「経営資源」

 

アプリとAIの深層学習はデジタルです。デジタルは完全な複製ができるので、利用数が増えるとどんどん安くなって行き、最後は、ほぼゼロになります。ハードコストのみになって行くのです。

ハードでは、爪の先の大きさで、1テラバイト(1兆バイトの情報量)のメモリも、登場しています(3万円台:バッファロー)。しばらくすれば、1万円以下になるでしょう。こうしたことこそが「真に驚異的なこと」でしょう。1テラバイトのハードディスクは、30年前は数億円でした。兆バイトは信じられなかった時代です。IBMの小型機A/S400を使っていたので記憶しています。

5万4,000店に増え、売上が11兆6,975億円(2017年)になっているコンビニでは、共同で、メモリの変化形であるICタグ(RFID:起動電流つきメモリ)の実証実験が始まっています。ICタグは、WiFiのように、電波で、商品の、同時多数の、自動認識を可能にします。

今は人が行っている在庫管理、生鮮の鮮度管理、発注、レジのアプリ(プログラム)と組み合わせると、商品作業が自動化します。店舗のAIに相当するものです。店舗の商品作業は、売れて減った棚陳列の補充だけになる(人件費の約40%)。店舗労働の生産性を2倍には高めます。(注)売上生産性=売上÷労働人時

2025年には、2,000億枚のICタグが使われ1枚は1円に下がる予定です。今は、5円から10円と高い。100円から200円が単価の食品には、コスト率が高すぎ、まだ使えません。

中心単価が1,000円から2,000円のユニクロ、ZARA、H&M(いずれも、世界生産のファスト・ファッション)では、遠隔の在庫管理に使われています。本部からは地球の裏側にある店舗の在庫と生産の、リアルタイム管理を自動化できるからです。

CSのTV放送では、世界中のスポーツや事件の実況中継が、動画機能をもつスマホ一台でもできるようになっています。Youtubeにも、短時間でアップロードされます。既存の、メディアとそのメディアのジャーナリズムが衰微しているのはこのためです。ジャーナリズムの本義は実況+解説だからです。

世界で、ICタグの需要が増えて3円以下に下がる時期から、電子マネーの普及率上昇とあいまって、店舗の自動化も進むでしょう。時期は、AI自動車と軌を一にする2021年でしょう。2年や3年はすぐに来ます。2018年は、ICタグの利用開発を開始すべき時期になっています。人がそれに慣れるには、時間がかかるからです。

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