安倍首相が「改憲は立党以来の党是」とお題目のごとく唱える理由

 

「綱領」には

▽民主主義の理念を基調とする

▽平和と自由を希求する人類普遍の正義に立脚する

▽公共の福祉を規範とする

ーと国家づくりの三項目が記されているだけである。

池田首相の答弁は、つまるところこうだ。

「わが党の憲法に対する態度は、本年の大会で確認したとおり、憲法調査会の報告を待ちまして国民とともに考えていこうということでございます」

池田首相は憲法調査会の報告を待ちたいと答え「党是」だとは認めなかった

しぶしぶ認めたのは次の佐藤栄作首相だ。昭和39年12月10日の参議院予算委員会。

稲葉誠一議員(社会党)「憲法を改正するということは自民党の党是だと認められるのでしょうか」

佐藤首相「そういう意味でいままで私自身が発言したことがありますから、それは間違いはございません」

それでも佐藤首相自ら「党是」であると明確に言ったわけではなく、憲法調査会を持ち出してこの議論をかわそうとしたのは池田と同じだった。現行憲法を守る姿勢を強調したほうが有利だという政治的思惑も絡んで歴代首相は「憲法改正」を封印する傾向が強かったのだろう。平和、自由、民主の観点から現行憲法を賛美する首相発言が通常のパターンだった。

たとえば、田中角栄首相の所信表明演説(1972年10月28日)。

「戦後四半世紀にわたりわが国は、平和憲法のもとに、一貫して平和国家としてのあり方を堅持し、国際社会との協調融和のなかで、発展の道を求めてまいりました」

タカ派の中曽根康弘首相でさえ施政方針演説(83年1月24日)でこう述べた。

「わが国の戦後の発展は、何よりも新憲法のもたらした民主主義と自由主義によって、日本国民の自由闊達な進取の個性が開放され、経済社会のあらゆる面に発揮されたことによるものであります」

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