歴史は繰り返す。夢のタワマンが向かう「団地」という40年前の夢

 

かといって、「売るならできるだけ早く」といっても、多額のローンを抱えて、そこで子育てしながら暮らしを始めた人たちは、そう簡単はマンションを売ることはできないのです。子供が保育園や小学校に通い始めていれば、簡単に引っ越しはできません。投資用に持っている人が一斉に売り出したら、価格崩壊はアッという間に進みます。同じ地域に、これだけ多くの「箱」があるのですから、マンションを生活の場としている所有者は間違いなく売り遅れるでしょう。

売り物件が多過ぎて価格が暴落すると、オーバーローンになって売るに売れません。何だか、今の空気は、バブル崩壊の直前に蔓延していた不安感に似たものを感じます。暗い話のようですが、不動産というのは何度もそういう波を乗り越えてきているのです。

一旦価格が下がることが、住んでいる人にとっては、ここが自分の住まいだと覚悟を決めることに繋がり、また、投資目的だった物件が買いやすい価格で市場に出ることで、居住目的のファミリー層が増え、落ち着いた管理組合運営ができるようになることもあります。そこから、本当の意味で、マンションの管理、運営の質が問われる時代が始まるのかもしれません。

何だか、歴史は繰り返すな…と思いながら、今のタワマンは限りなく40年前の団地に近いなと改めて感じています。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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