分かりやすい定義
それは、
マーケティングとは、誰に、何を、どうやって提供するかを決めて実行することである。
というものです。これは、いろいろな人が同じ表現をしていますがもともとは経済学者のデレク・エイベル教授が唱えた三次元事業定義モデルに由来しています。私には、よく腑に落ちる定義です。そこで、私のセミナーなどでは、いつもこの定義をもとにお話をしています。
とはいえ、この定義をもってしても、「マーケティングとはこれだ!」という表現だとは言い切れません。そこで、もう少し突っ込んだ分かりやすい定義がありますのでご紹介します。それは、私の手元にある文庫本『マーケティングの基本がわかる本』(木幡健一 著/PHP研究所)にある定義です。そこには
自社のビジョン、目標を達成するために多くの情報の中から勝ち残っていくために必要なツボを見つけ出し、戦略として組み立て実行していくプロセス。
とあります。分かりやすいではありませんか。つまり、より良いマーケティングを行うには、「多くの情報の中から勝ち残るツボを見つける」ことだとあります。社会や市場、業界の変化・動向を知る必要性のことです。自社や自店の情報も含まれます。そして、競争に勝つためのチャンスや強みを見つけることだというのです。その上で、商品戦略や販売戦略など必要な戦略を考え実行していくことがマーケティングだと表現されています。
しかも、その目的は自社のビジョンや目標を達成することだと。実に分かりやすいとは思いませんか。まさに、経営戦略を立てるときの過程と同じです。その過程に「実行していく」ことが加わっています。そうです。
マーケティングとは、いわば経営戦略を組み立て実行していくことに他なりません。それも、周りの環境の変化に柔軟に対応しながら。
■今日のツボ■
- マーケティングの定義はむつかしい
- マーケティングは時代とともに変化していく
- その目的は自社のビジョンや目標を達成することである
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