NY「ルームシェア」事情。日本と違い「致し方なく」みんなが選択

 

今回、先月まで日本でルームシェアをしていたという新入社員に話を聞いてみました。彼女はハッキリと「(ルームシェアが)おしゃれで流行ってるんですよ♪」と言いました。長年、それ以外に方法がなくルームシェアをしている弊社社員は全員、口をあんぐり開けました。彼女はルームシェアする必要もないのに、自らルームシェアを選んだ。

日本でのルームシェアは、もちろん生活費の節約や家事の分担というメリットが最大の理由ではあると思いますが、それ以上に「話し相手が欲しい」とか「相談相手が欲しい」とかが、理由に入ってくるそうです。都内23区であれ、ニューヨークほどは家賃は高くない。レントを安くあげるだけの理由では、流行する理由には確かにならないのかもしれません。

「ルームシェアをしてるってことで、生活も楽しくなるというか、インスタ映えもするというか…」そう続ける彼女に、社員連中全員、顔がクエスチョンマークになっていましたが(笑)僕はわからなくはないと思いました。生活が向上して、そのうえ家賃が安く上がるのであれば言うことありません。素晴らしい方法だとも思います。

「でも、当然、ひとりでいるよりもストレスを感じることもあるだろう?」そう聞く僕に「もちろん、そうですけれど、それも人生経験っていうかぁ、“ルームシェア”をしている自分っていうのが、自分で好きっていうかぁ、人に言えるじゃないですか、ルームシェアしたころがあるんですって」とハッキリ言い切りました。

なるほど。でも、最後、僕はこう言いました。

「いいじゃん。でも、うちのインターンはきびしいよ♪インターンしてる自分が好きって感じの仕事はないよ。インターンのためのインターンはいらない。人に話すための用意されたインターン仕事もない。ぜーんぶ、実践。じゃないと本当の人生経験にはならないから」

スタイルのためのスタイルはない。すべてがパッケージされてるサンプリング人生より、ガチンコなサバイバルライフを。

彼女は今日からハーレムのスタジオでイラン人とのルームシェア。インスタ映えよりずっと楽しく、面白く、苦しく、悲惨で、暖かくて、厳しい生活が待っている。

image by: Monkey Business Images, shutterstock.com

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全米発刊邦字紙「NEWYORK BIZ」CEO 兼発行人。同時にプロインタビュアーとしてハリウッドスターをはじめ1000人のインタビュー記事を世に出す。メルマガでは毎週エキサイティングなNY生活やインタビューのウラ話などほかでは記事にできないイシューを届けてくれる。初の著書『武器は走りながら拾え!』が2019年11月11日に発売。

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