それは単なる「便利な子」。本当に「自立」した子どもの育て方

 

自己実現力がある人は苦手な生活習慣も直ってくる

実際に大人でもそういう人はたくさんいます。言われたことはなんでもやり、生活習慣もバッチリです。でも、特に自分でやりたいことはありません。こういう生き方はさみしいですね。自立とはほど遠いものです。

本当に自立している人、つまり自己実現力がある人は、仕事でもプライベートでも自分でやりたいことを見つけてどんどんやっていきます。そういう人は同時に自己肯定感も高いので、「これをやりたい。自分ならできるはずだ」となって、勝手にスイッチを入れて勝手にがんばります。

自分で決めた目標や夢ですから大いにがんばります。すると、その途中で生活習慣的なことで苦手だったこともだんだんできるようになることが多いのです。なぜなら、「Aをやりたい」と思っても、時間にルーズでは成し遂げられないからです。そこで初めて時間を守るようになります。「Bをやりたい」と思っても、忘れ物ばかりしていては達成できません。そこで初めて忘れ物をしなくなります。

挨拶ができなければを夢をかなえることができない、とわかったとき挨拶ができるようになります。片づけができなければ目標を達成できない、とわかったとき片づけができるようになるのです。

ですから、本当に自立している人は、子どもの頃に苦手だった生活習慣的なこともだんだんできるようになります。親がいくら叱ってもできなかったことが、本人がその気になれば一瞬にしてできるようになります。それ以前には、モチベーションがないので無理なのです。

子どもがやりたがることをやらせて、応援しよう

では、どうしたらこのような自己実現力がついて本当の自立ができるようになるのでしょうか?

そのためには、子どもがやりたがることをやらせてあげるのが一番です。そして、さらに深められるように応援してあげてください

ある男の子はブロック遊びが好きで、お母さんがそれを応援してくれました。お母さんは、まずブロックを買い足して数を増やしました。それから、作品ができたら子どもの説明をしっかり聞くようにして、がんばりや工夫をほめました。

作品を玄関に飾ってみたら、子どもが大喜びしました。それを見てお客さんがほめてくれました。作品をバラバラにする前に、写真を撮ってプリントアウトしました。それをおじいちゃんやおばあちゃんに送って、ほめてもらいました。ときには、ネットでブロックの作品例を探して見せてあげました。これもけっこう刺激になったそうです。

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