しかし、松下氏が語りかけたように、取り組んでいる仕事の先にいる喜んでくれる人などをイメージできると、その仕事に対する目的や意味を見出すことができ、その仕事に対する取り組み方も変わってきますね。
松下氏の話を聞く前までは、しらけたような表情で、つまらなさそうに電球を布で磨いている社員も、この話を聴いた後は、きっと、「自分の仕事は、子どもたちの笑顔や夢につながる」などと考えて、電球を磨くという仕事に対する取り組み方も変わったのではないかと思います。そして、仕事が変わったとしても、常に、「何のためのこの仕事をするのか」と仕事の目的や意味を考えながら、仕事に取り組めるようになったことでしょうね。
松下幸之助氏のように「何のために」と考えていくと、コピー取りなどのような雑務のように見える仕事であっても、その仕事の先にある目的や意味を見出すことにつながってくると思います。
この松下幸之助氏のエピソードから、仕事に限らず、何らかの物事に取り組む時には「何のために?」と自分自身に質問してみることが大切だと感じます。そして、「何のために?」と考える時には、自分のためと考えつつ、自分以外の他者のためにと考えることで、より力が湧いてくるように思います。
「何のために?」と自らに問いかけることは、社会人のみならず、子どもたちにとっても、何らかの物事に取り組むに当たって大切なことではないでしょうか。