「こんな店になるはずじゃなかった」はなぜ起きてしまうのか?

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例えばスタッフの振る舞い、料理の盛りつけ、店舗の衛生状態等々、その店が基準とするのが、「本来のあるべき姿」。ところがその「理想の状態」が保てなくなり、結果として売上が低迷してしまう店舗も多いと言います。今回の無料メルマガ『飲食店経営塾』では飲食店コンサルタントの中西敏弘さんが、「あるべき姿」を徹底することの大切さを解くともに、店舗スタッフへの浸透法を記しています。

あなたの店では、「あるべき姿」がどれだけ浸透されていますか?

営業中、キッチンから決められた盛り付けと違った商品がでてきたとします。さて、店長であるあなたは、どうしますか?通常は、キッチンに商品を返し、決められた盛り付けにするよう指示するでしょう。

しかし、決められた状態でない商品をデシャップにいたアルバイトが何も気づかずにお客様に提供したらどうなるでしょう?

盛り付けは、お客様の視覚的な要素から楽しませる、美味しいと思ってもらう大切な部分であり、盛り付けに不備があると、下手をすると、美味しい商品も反対に感じさせてしまう可能性もあり、盛り付けを決められた状態でお客様に提供することは非常に大切な事です。

では、このような事態を避けるためにどうすべきか?

一つは、デシャップに店長もしくは社員が立ち、すべての商品をチェックするというチェック機能を持たせることでしょう。もちろん、キッチンスタッフが、正しい盛り付けで商品を作れば問題ありませんが、忙しかったりすると、ついつい(これもNGですが…)雑な盛り付けで出すような可能性もあります。

しかし、商品をだすデシャップでチェックする機能を持たせることができれば、不備のある商品をお客様に提供されることを避けることができます。だから、デシャップって、ホールスタッフへの指示機能だけでなく、商品のチェックするという機能もあり、大切なポジションであると昔から言われているわけですね。

ただ、店長や社員が休みの日はどうすればいいでしょう?チェックする「人」がいないと、チェック機能は全く働かなくなります。

なので、対策の2つ目は、すべてのスタッフ(もちろんアルバイトも含め)が、商品のあるべき状態を知っておく、浸透させておくことです。

全スタッフが商品、特に盛り付けの「あるべき状態」を知っておけば、不備がある商品がでてきても、店長や社員スタッフが休みの時でも、チェック機能を働かせることができるでしょう(もちろん、ホールアルバイトがキッチンスタッフに対して、指摘することがいいという風土作りも欠かせません。でなければ、気づいても指摘すると怒られるという雰囲気があれば、誰も指摘しなくなるからですね)。

今回、商品、盛り付けを例に出して話を進めましたが、アルバイト教育、そして、店長・社員教育の際に、「あるべき状態を守ることがすごく大切だと、最近つくづく感じています。

先ほどの盛り付けの例でいえば、ちょっとした盛り付けの不備を見逃すことが「普通」になると、不備のある状態があるべき姿」になってしまいます。

店長を筆頭に、すべての社員スタッフが、「あるべき状態」を意識して仕事をしていたら、アルバイトが「あるべき状態」のレベルでない仕事をしたときに、きっと、「これはあるべき状態だっけ?」と指摘することが「普通」になるでしょう。

しかし、「あるべき状態」を意識していなければ、不備を見逃すことが増え、それが自然と「普通」の状態になり、これが、売上低下につながってしまうのです。

売上が低迷する店、不振の店をみると、色々な意味で仕事のの低さを感じます。入店時のあいさつやスタッフ同士の声の連携、店内の清掃、商品の品質などなど、「本当にこれが最初決めた状態なの?」と思うことが多々あります。

反対に、普段から「あるべき姿」を守ることを徹底させることができたら、また、「あるべき姿」であるかどうかをチェックし、改善を絶えずお行っている店は、売上が下がるはずがないと思います。

もっと、店に「あるべき姿」のその重要性を浸透させませんか?

image by: Shutterstock.com

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【著者】 中西敏弘 【発行周期】 毎週2回

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