書くよりも読書せよ。人気コンサルが説く文章力向上の秘訣

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作家や小説家ではなくても、一般の人なのに、世の中には文章が上手いという人が意外と多くいます。これはきちんとした場面の文章ではなくても、例えばビジネスメールやSNSでのメッセージですら、「上手いな」「読みやすいな」と感じたりするものです。同じ日本語を操るのに、なぜこのような差が生まれるのでしょうか?メルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の著者で人気コンサルの永江一石さんが、そんな素朴な疑問に回答。表現力や文章力を上げる秘訣を教えてくれます。

文章作成スキルを上げるには質問をすればよい?

Question

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私は何度か質問メールをお送りして採用もして頂いているのですが(いつもマーケティングに関係ない質問ばかりなのに丁寧に回答下さり、ありがとうございます)、最近質問の文章を綴るのが早くなった気がします。

ということは、例えば毎週のように質問をすれば、文章作成スキルのようなものが向上するということなのでしょうか。もちろん、内容がないとダメとは思いますが、内容を考えるのも含めてある程度きちんとした質問をひたすら送り続けたら、力がつくのでは?と考えた次第です。永江さんのお考えをお聞かせください。よろしくお願いします。

永江さんからの回答

率直に申しまして、文章スキルを上げたいなら書くことよりも、まずは読書に力を注いだ方が良いと私は思います。ただし本なら何でも良いわけではありません。明治~昭和の頃の文豪が書いた小説やきちんとした文芸作家が執筆したエッセイなど、質の高い作品を選ぶことが大切だと思います。ビジネス本はいくら読んでも文章力は上がりません。文章の美しさや個性が不要だからです。

良質な作品の作家は「こう書いたら読者はどう受け取るのか」を意識した上で、読み手の想像力を膨らませるように文章を書いています。ですから、読んでいるだけでも文章作成のスキルの向上に役立ちますし、実際受験生時代に現国の成績が落ちると小説を読んでました。理系でしたけど一番偏差値高かったのは現国です。笑

そのほか、芥川龍之介や井伏鱒二などの文人が翻訳した海外小説もおすすめです。文章の達人が翻訳しているのですから、その卓越した表現力は当然のことながら勉強になるでしょう。

ブログだっていきなり上手に書ける人なんていないでしょうから、最初は好きな作家の文章を真似るところから始めても良いと思いますよ。もちろんパクリは絶対にダメですよ。あくまで書き方や言い回しやスタイルの話です。

そうやって書いていくうちに、次第にオリジナリティが出せるようになり自分らしい表現が出来てくるのではないでしょうか。

わたしも開高健さんが大好きで、釣りのエッセイや小説を全て読ませて頂きました。井伏鱒二が翻訳したドリトル先生だって小学校低学年の時に何度読み返したことか。

質問をたくさん送ってくれるのはありがたいですが、文章力向上を目的とするならその時間を読書に費やした方が効果的だと私は思います。
つまりアウトプットよりインプットです!

image by:Shutterstock

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商品開発や集客プロモーションを手がける会社を設立し多くの企業のマーケテイングを行う。メルマガでは読者から寄せられたマーケティングのお悩みに対し具体的な解決策を提示。ネットショップや広報担当を中心に多くの購読者から支持されている。

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