なぜ、弁護士はメールの返信をする前にあえて別の仕事を挟むのか

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日々、時間に追われるビジネスマンにとって、目の前にあるタスクを「すぐにやる」ことは基本とされますが、その「基本」が当てはまらないケースもあるようです。今回の無料メルマガ『弁護士谷原誠の【仕事の流儀】』では現役弁護士の谷原誠さんが、「メールの返信」を例に挙げわかりやすく解説しています。

すぐやるだけが大切ではない

こんにちは。弁護士の谷原誠です。

時間管理の基本は、「目の前にあることを、すぐやることだ」というのは、すでに多くの人に知られています。そして、実際、そのとおりです。

たとえば、メールの返信。メールの返信は、

  1. 読む
  2. 理解する
  3. 返事の内容を考える
  4. 返事を書く
  5. 送信する

という作業が必要です。

1度メールを読んで「後で返信しよう」とすると、1.から3.の作業を2回行わないといけないので、非効率的なのです。したがって、メールの返信は、読んだその場で返信していくのが効率化のために望ましい、ということになります。

しかし、「どんなメールでも、その原則を貫くことはおすすめしません。返信するのに熟考する必要があるものもあります。

私は弁護士業務をしていますが、相談のメールなどが来て、簡単なものは、すぐに返信しますが、必ずしも調査が必要でなくても、あえて何度か読んで時間をかけるものもあります。そんな時は、

  1. 読む
  2. 理解する
  3.  他の仕事をして、その合間に思い出してより理解する
  4. 十分理解できたと思ったら、返事の内容を考える
  5. 返事を書く
  6. そのまま置いておいて、他の仕事をして、その合間に返事が適切かどうか考える
  7. 修正する
  8. 返信する

というようなプロセスを踏む場合があります。

はじめに読んだ時の理解した内容と、時間をかけて理解した内容では、理解の内容が異なる場合があります。だとすると、読んですぐ返信していたら、誤った前提での回答になってしまう可能性があります。

また、返事についても後で修正することが多々あります。これも、不適切な回答をしてしまう可能性があった、ということです。

したがって、効率化のために「すぐやる」ことは推奨されるのですが、それも内容や状況によるので、臨機応変に対応することが大切だ、ということになると思います。

メールを返信する前には、「相手からのメールの内容、意図の理解に誤りはないか?」「返信は、相手の求めに対応しているか?」「返信の表現で、自分の意図が誤解されず、相手に正確に伝わるか?」などを自分に質問するようにしましょう。

人生を変える「質問力」の教え』(WAVE出版)

今日は、ここまで。

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【著者】 谷原誠 【発行周期】 不定期

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