日本式「クラスター潰し」の新型コロナ対策は本当に正しいのか?

 

コロナウイルスと政治

アメリカの場合は、3月12日の株価の大暴落を反省して、13日(金)からは、トランプ大統領がファウチ博士など専門家と歩調を合わせる姿勢に転じたのが、まずは良かったとされています。ヒドい大統領だが、どうやら今回は真面目にやるつもりのようだし、とにもかくにも団結するしかないという感じです。

その一方で、毎日のように長時間の会見をやって評価を高めているのはNY州のアンドリュー・クオモ知事です。事実関係、具体策、理念と方向性の3つを必ずパッケージにして、しかし混同せずに語るクオモ知事のスタイルは、日に日に評価が高まっており、中には大統領選出馬の待望論まで出てきています。

現時点では、例えばニューヨーク州などの外出禁止令においては、70歳以上の高齢者は特に厳格に保護することとしており、高齢者家庭を訪問する場合は原則1名で行い、検温してから家に入るようにといった対応が推奨されています。

仮にこのような危機的状況が長期化した場合に、11月の選挙において、候補者が双方ともに検温しないと会ってはいけないような高齢だというのは問題になります。真剣に思うのですが、問題が長期化した場合には、少なくとも民主党の大統領候補は70歳以下、いや65歳以下にするのが自然ではないかと思うのです。そうなった場合に、党大会でクオモが彗星のように登場したら、という意見も出始めています。

日本の場合ですが、問題の深刻度を考えると、やはり総理も厚労相も、ブリーフィングをもっとしっかり受けて、疾病のメカニズムや対策、各国状況も含めて十分に理解し、その上で自分の言葉で語れるようにしないと、国民に安心感を与えるのは難しいと思います。

この間の地方首長の対応の中でも、北海道の鈴木直道知事、和歌山の仁坂吉伸知事などは、かなり基本に忠実にやっていたようで、そうした人材がもっと評価されるようになることは大切です。特に鈴木知事は東京が逃げ、道庁の官僚組織や、日頃は声の大きかった道内の市長連中が逃げた中で孤独な判断を下したということは、立派だと思いますがどうでしょうか。

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